ディスプレイ・アスペクト比
NTSC
ITU-R BT.601信号規格(NTSC信号を13.5MHzでサンプリング)に当てはめる
ラインサンプル数 : 13500000 [Hz] / 525 [lines] / 29.97 [fps] = 858 [samples]
1ライン858サンプルとして有効範囲を計算
858サンプル期間 : 63.5555 [μs]
水平有効範囲 : 858 * (52.6555/63.5555) = 710.8 ≒ 711 [samples]
ITU-R BT.601の有効範囲
水平有効範囲 : 711 [samples]
垂直有効範囲 : 485 [lines]
アスペクト比
もともとVGAというのはIBM PCに挿入するビデオカードにIBM製のVGAアダプタがあって,そのアダプタが対応している解像度のひとつに640x480って,その他にもいろいろな解像度と色数をサポートしていた。
それがいつの間にか,VGAは640x480ということに使われているけど・・・
現在一般的に使われているアスペクト比。
呼称 | アスペクト比 |
sqcif | 128x96 |
qcif | 176x144 |
cif | 352x288 |
4cif | 704x576 |
qqvga | 160x120 |
qvga | 320x240 |
vga | 640x480 |
svga | 800x600 |
xga | 1024x768 |
uxga | 1600x1200 |
qxga | 2048x1536 |
sxga | 1280x1024 |
qsxga | 2560x2048 |
hsxga | 5120x4096 |
wvga | 852x480 |
wxga | 1366x768 |
wsxga | 1600x1024 |
wuxga | 1920x1200 |
woxga | 2560x1600 |
wqsxga | 3200x2048 |
wquxga | 3840x2400 |
whsxga | 6400x4096 |
whuxga | 7680x4800 |
cga | 320x200 |
ega | 640x350 |
hd480 | 852x480 |
hd720 | 1280x720 |
hd1080 | 1920x1080 |
地上デジタル放送の解像度 | 1440x1080 |
D端子
昔のアナログモニターは,「Y/Cb/Cr」,「Y/Pb/Pr」(HD信号にも対応)って言ったコンポーネント端子を使っていたんで,入力側・出力側それぞれ3つの端子の間を計3本のケーブルを使って接続していた。これを,1本のケーブルで接続できるように端子を1つにまとめたものがD端子。
コンポーネント映像信号だけじゃなく,走査線数・走査方式・アスペクト比を切り換えるための識別信号の伝送も可能になっていて,プラグ挿入の検知機能も付いている。
BNCコネクタを使うコンポーネント端子に比べ,D端子は線も細くコネクタピンも細いため,実際には映像品質は劣っている。
コネクタ形状が「D」の文字型をしていることからD端子って言われるようになった。お得意の日本独自規格。
音声信号は含まれていないんで,別途RCA端子または光ファイバー等で接続する必要がある。
また高解像度の場合やセキュリティなどから,HDMI端子(デジタル伝送)を使う事が普通になっている。
- D1 480i(525i): 720×480ドット インターレース
アナログテレビ放送(NTSC),BSデジタルのSD放送と同等の画質。またDVD-Videoもこの画質である。
DVDなどのデジタル圧縮映像用には,このD1(Full D1)の他に,3/4 D1(544×480),1/2 D1(480×480),1/2 D1(352×480),1/4 D1(552×240:CIF)も,D1での伝送対象に含まれる。
走査方式はインターレース表示。映像信号はコンポーネント映像信号で,伝送時の信号分離方法がS端子の場合と異なるため,理論上はS端子の場合よりさらに画質が向上しているはずだけど,実視聴上はほとんど変わらない。
ワイドサイズ(縦:横=16:9)映像の場合は,720×480内に横方向を圧縮する形で記録されている。*1
- D2 480P(525p): 720×480ドット プログレッシブ
ワイド映像なども含めた基本的なところはD1と同様だが,走査方式がプログレッシブ表示に対応した映像信号の伝送規格。
D2接続の場合は,ハイビジョンにより近い解像感が得られるのが特徴で,DVDビデオソフトをプロジェクターを使ったホームシアターシステムやプログレッシブ方式対応テレビで視聴する場合は,激しい動きのある映像の場合を除けば,480iの場合よりも鮮明な映像が楽しめるはず。
DVDプレーヤーでプログレッシブ化機能を持つ製品は,D2出力を装備している。
- D3 1080i(1125i): 1920×1080ドット インターレース
ほとんどのハイビジョン放送番組が,D3で放送されている。
1920×1080の他に,1440×1080のフォーマットもある。2006年現在,実際のデジタルテレビ放送や撮影機材の規格として実際に多用されている。(映像フォーマット上は,画面のサイズ比が横:縦=4:3になるが,表示時に16:9の画面サイズに拡大される。)*1
D3信号は,従来のアナログハイビジョン放送のベースバンド信号と互換性がある。このため,1990年代に発売されていたアナログハイビジョンテレビであっても,ハイビジョンコンテンツをハイビジョン画質で視聴する事が可能である。(ほとんどの製品は,入力端子が「RCA×3」または「BNC×3」なので,その機種に合った変換ケーブルが必要になる。)
ハイビジョンビデオカメラ(HDV規格)では,民生機でも放送取材用でも,多くがD3以上での映像信号出入力端子が標準装備となっている。
- D4 720P(750p): 1280×720ドット プログレッシブ
プログレッシブ表示ではあるが,画素数の関係からD3の方が画質視聴上では綺麗に感じる場合も多い。(ただし,液晶やプラズマディスプレイなどプログレッシブ方式の大画面テレビが一般化してきているほか,パーソナルコンピュータでのデジタル放送視聴が増えており,これらの環境ではI-P変換での品質弊害が無視できないため,最終的な視聴画質ではD4のほうが良い。)
BSデジタル放送初期の一部を除き,現時点では720Pでの放送はされていないが,多くのデジタルハイ
ビジョンテレビは,D4入力までの対応になっている。またHDV規格家庭用ハイビジョンビデオカメラの一部でもD4出力対応のものがある。
- D5 1080P(1125p): 1920×1080ドット プログレッシブ
プロジェクター・薄型テレビ等の高級機種には,D5入力に対応した製品がある。
ハイビジョン映像のプログレッシブということで,劇場用映画に迫る画質と評されている。
現状技術では,最も高精細な映像が視聴できるが,2006年現在では日本のテレビ放送ではまだ実用化されていない。
D端子構造
ピン | 信号 | ピン | 信号 |
1 | Y | 8 | 制御信号(識別信号1) |
2 | Y GND | 9 | 制御信号(識別信号2) |
3 | Pb | 10 | 予備2 |
4 | Pb GND | 11 | 制御信号(識別信号3) |
5 | Pr | 12 | ホットプラグ検出 GND |
6 | Pr GND | 13 | 予備3 |
7 | 予備1 | 14 | ホットプラグ検出 |
制御信号
識別電圧 | 識別信号1 | 識別信号2 | 識別信号3 |
総走査線数(有効走査線数) | 走査方式 | アスペクト比 |
5V | 1125(1080) | プログレッシブ | 16:9 |
2.2V | 750(720) | (未定義) | 4:3レターボックス |
0V | 525(480) | インターレース | 4:3 |
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