Linuxのファイルシステム anchor.png

フロッピーディスクやハードディスク機器などへのファイルの読み込み・書き込みなどの操作を,ファイルシステムが抽象化して,記憶媒体の種類が違っても読み・書きの操作を行えるようにしている。このようなファイルシステムをディスクファイルシステムと呼んでいる

Linuxで使用できるディスクファイルシステムにも多くの種類があり,ext2,ext3,ext4,xfs・・・がある。

ネットワークと同様に規格が多くあるものには大体インターフェースとなるものが定められている。Linuxにおけるファイルシステムの規約は,VFS(VirtureFileSystem)なる。

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ファイルシステムの種類 anchor.png

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ext2 anchor.png

初期のLinuxで使用されていた。second extended filesystemの略みたい。

限界ファイルサイズ2TB,最大容量(ボリュームサイズ)16TB,ジャーナル非対応となっている。
現在はあまり使われない。fsckが非常に遅い。

rootのために一部容量を予約しているので,限界まで容量を使い切っていてもrootでのメンテナンスが可能という特徴がある。ジャーナルに非対応なため,クラッシュすると復旧に時間がかかる。

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ext3 anchor.png

third extended file systemの略みたい。
ext2との互換性があり,ext2をext3に変換することが可能。ジャーナル対応。

最大ファイルサイズは16GB-2TB。最大容量(ボリュームサイズ)は,2TB-32TB。

2038/01/18以降のタイムスタンプに対応できない。fsckが非常に遅い。

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ext4 anchor.png

fourth extended file systemの略みたい。
ext3の拡張で,現在のLinuxでは標準のファイルシステムとなっている。

最大ファイルサイズは16TB。最大容量(ボリュームサイズ)は1EB。

タイムスタンプ範囲が,1901/12/14から2514/04/25までと拡張されている。下位互換があり,ext3としてマウントすることが可能だ。
最大サブディレクトリ数が,32000から無制限になっている。

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JFS anchor.png

Journaled File Systemの略みたいで,IBMが,商用UNIXであるAIXに採用したファイルシステム。

ジャーナルなファイルシステムとしては,最古の部類に入る。このファイルシステムは,既存ファイルシステムを拡張・機能追加するのではなく,ジャーナルを前提として新しく設計されたファイルシステムのようだ。

最大ファイルサイズは4PB,最大容量(ボリュームサイズ)は32PB。
高負荷時にも,一定のパフォーマンスを維持できる。信頼性は高いが,多くのディストリビューションでは標準では使用されていない。

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XFS anchor.png

Silicon Graphics Incで設計されたファイルシステム。RHEL7やCentOS7では,標準のファイルシステムとなっている。
JFSと同様,最古のジャーナリングファイルシステムの一つ。

特徴は,マウントした状態でのデフラグなどの操作が可能。

最大ファイルサイズは8EB。最大容量(ボリュームサイズ)は8EB。

XFSは,当初からハイエンドシステム向に開発されたため,スケーラビリティの面においてはext4を圧倒している。RHELが,標準でXFSを採用したのはそういった理由もあるかもしれない。

ファイルの読み書きが速いSSDやioDriveとの相性が良い。

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cramfs anchor.png

読み込み専用のLinuxのファイルシステム。initrdイメージやインストールイメージに使われてる。

最大ファイルサイズは16MB。最大容量(ボリュームサイズ)は256MB。

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btrfs anchor.png

オラクルが開発したファイルシステム。
特徴は,耐障害性,修復機能や容易な管理に焦点を合わせているらしい。どうもまだ不安定みたい。

最大ファイルサイズは16EB。最大容量(ボリュームサイズ)は16EB。

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zfs anchor.png

Sunが開発したファイルシステム。
当然かも知れないが,zfsはbtrfsに似ている。
Linux=GPL,zfs=CDDLライセンスなので,GPLのLinuxにはリンク出来ない。が,KQ Infotechが工夫してLinuxでネイティブにZFSを利用出来るようにしたようだ。

最大ファイルサイズは16EB。最大容量(ボリュームサイズ)は16EB。

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FAT,vFAT anchor.png

File Allocation Tableの略で,MicrosoftのWindows95やWindows NTなどで使用されているファイルシステムのひとつ。

もともとは,MS-BASICでDiskを扱う時に使われたのが最初。もちろんジャーナル非対応で,スケーラビリティも貧弱。
属性対応もLinuxでの属性情報が使用できない。

実装が比較的容易なので,多くの機器で使用されている。

最大ファイルサイズは4GB,最大容量(ボリュームサイズ)は4GB。

vfatは,FATのファイル名が最大11文字(8+3)である制限を,最大255(ext2とかと同じ)にしたファイルシステム。

FATには,FAT12,FAT16,FAT32と管理サイズの違いでの種類があります。FAT16は,Linuxではmsdosファイルシステムとか言っています。(vfatの用にロングファイル名が使用できない。)

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FAT32 anchor.png

FAT32は,FATの拡張版。扱えるボリュームサイズが大きくなっている。そのため,HDDなどにもよく利用されている。

ジャーナル非対応なので,ファイルシステムとしての障害耐性が低い。


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最終更新: 2020-12-26 (土) 15:08:05 (JST) (1188d) by yuji