Audacity anchor.png

Audacityはオープンソースで開発されているフリーで使用できる多機能音データ編集ソフト。

以下のような特徴がある。

  • Windows,Linux,FreeBSD,macOSでも動作するマルチプラットフォーム対応
  • 録音機能
  • 多チャンネル・多サンプルフォーマットに対応
    max.Ch: 16チャンネル,max.Sampling: 192kHz,max.サンプルフォーマット:32bit。
  • 音のカット・結合・合成・ノイズ除去やエフェクトなどの編集が出来る
  • 多くの音データ・フォーマットに対応
    WAV・FLAC・Ogg Vorbis・MP3などの音データに対応している。
  • スペクトラム分析ができる
  • VSTプラグインに対応している
  • 日本語対応
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インストール anchor.png

Windows版のインストーラーは公式サイトのDownload/Windowsからダウンロードできる。
ダウンロードしたインストーラーをダブルクリックしてインストールできる。

Portable版のAudacityもリリースされているので,もっぱらこちらをインストールして使用している。

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ASIO対応にビルドする anchor.png

ASIOSteinbergが開発したWindows用の音データを入出力するためのAPI規格。

WindowsなどのOSでASIO APIは実装されていないので,ASIOに対応するためにはデバイス機器メーカーが提供するデバイス・ドライバーとアプリケーションの両方で対応する必要がある。

ASIOが使えるデバイスではアプリケーションからダイレクトにハードを制御することが出来るので,音質の劣化や遅延時間が少なく出来る利点がある。

WindowsでASIOのようなAPIとしては,WASAPIが用意されている。

Audacityの配布ページではAudacityがGPL v2ライセンスでリリースしている関係で,ASIOを使用しないようにビルドされたWindowsマシン用インストーラーが提供されている。

ソースコードからASIOを使用できるようにビルドすることが出来るらしく,AudacityでASIOを使用したいと思いソースコードからビルドしてみることにした。

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ビルド環境 anchor.png

Audacityをビルドするにはこちらのサイトで説明がある。以下のソフトウェアが必要のようだ。

  • ビルドツール
    C++17のコンパイラが必要。
    Windowsマシンで使うためビルドツールにはVisual Studio 2019を使用した。
  • cmake 3.16以降
  • python 3.8以降
  • conan(pythonモジュール)
    conanはC/C++向けのpythonで動作するソフトウェアパッケージ管理ツール。
    Audacity 3.3.3までは最新版の2.0に対応していないのでconan 1.5xを使用する。
    Audacity 3.4.0からconan 2.0.0以上が必要になった。
  • git
    ソースコードを取得するのに使用。

これらが使える環境を用意する。

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ソースコードを取得してビルドする anchor.png

Audacityのソースコードを公式サイトからダウンロードするか,目的のバージョン(<version>で指定)をgitで取得する。

その後,ASIO対応(audacity_has_asio_support=On)にしてビルド(x64バージョンのみ)してみる。

> md sound
> cd sound
> git clone -b Audacity-<version> --depth 1 https://github.com/audacity/audacity/ audacity
> cmake -G "Visual Studio 16 2019" -DCMAKE_CONFIGURATION_TYPES=Release -Daudacity_has_asio_support=On -DAUDACITY_BUILD_LEVEL=2 -S audacity -B audacity-asio
> cd audacity-asio
> msbuild audacity.sln -t:Audacity -p:configuration=Release

ビルドエラーが出ていなければOK。
audacity-asio\Releaseディレクトリに,ビルドされたファイル(64bit版)が作成されている。

普段Portable版のAudacityを使っているので64bit版のportaudio_x64.dllファイルを,ビルドされたfileportaudio_x64.dllに入れ替えた。(全部入れ替えてもいいと思う)

これでAudacityをASIO対応(実際に使用しているのはASIO4ALLだけど [worried] )に出来た。

audacity.png

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最終更新: 2023-02-06 (月) 15:10:04 (JST) (444d) by yuji