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現: 2024-07-31 (水) 11:59:24 yuji |
| + | * VNCを使ってWindowsでリモート操作をする [#uf894f8f] |
| + | Windowsには標準でリモートデスクトップ(RDP)による接続で,他のマシンからリモート操作が出来るのだが,''Windows Homeエディション''ではなぜかこの機能が搭載されていない。~ |
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| + | そこで,リモートデスクトップ(RDP)の代替として[[VNC(Virtual Network Computing)>https://ja.wikipedia.org/wiki/Virtual_Network_Computing]]を使ってリモート操作を行えるようにしてみる。~ |
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| + | VNCは操作される側のコンピュータの実際のディスプレイに表示された内容を,操作する側に転送してその画面を見えるようにしている。~ |
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| + | 注意することとして,オリジナルVNCでのリモート接続では通信内容は暗号化されない。なのでローカルネットワークでの使用には問題ないが外部ネットワークでのリモート接続には,派生版で暗号化機能が使用できるVNCをできるだけ使用する。 |
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| + | またVNCはマルチプラットフォームで動作するリモートデスクトップ機能なので,Windows同士に関わらずLinuxマシンやMacなどもリモート操作できるようになるので便利 :) |
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| + | VNCをベースにして便利に安全に使用できるように開発された[[TeamViewer>/PC/リモートデスクトップ/TeamViewer]]や[[Anydesk>https://ja.wikipedia.org/wiki/AnyDesk]]のようなリモートデスクトップ・ソフトウェアも販売されている。~ |
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| + | VNCには多くの亜種が開発されているが,ここではWindows専用のVNCで無料で使用できる[[UltraVNC>https://www.uvnc.com/]]を使ってみる。~ |
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| + | * UltraVNCのインストール(操作される側のPC) [#wfdc5654] |
| + | [[UltraVNCのダウンロードサイト>https://www.uvnc.com/downloads/ultravnc.html]]からインストーラーをダウンロードする。~ |
| + | 32bit版と64bit版があるので,使っているWindowsに合わせてダウンロードする。~ |
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| + | インストールは,ダウンロードしたファイルをダブルクリックして実行する。 |
| + | - ライセンス条項に同意する~ |
| + | - インストールするディレクトリはディフォルトのままでもよい~ |
| + | - ''UltraVNC Server''にマークをする~ |
| + | 操作される側のPCなので''UltraVNC Viewer''などは必要ない。~ |
| + | ローカルネットワークまたはVPN環境下で使うので,''UltraVNC Repeater''はインストールしない。~ |
| + | - ''Register UltraVNC Server as system service''と''Start or restart UltraVNC service''をマークする~ |
| + | 仮想ディスプレイドライバーをインストールする場合は,''Add virtual monitor driver (Win10)''をマークする。~ |
| + | PCによってはディスプレイの電源がOffだったりディスプレイを接続しない場合,リモート画面を転送することが出来なくなる場合がある。仮想ディスプレイドライバーを使うと,そんなときにも画面を転送できるようになる。~ |
| + | - Installボタンを押す~ |
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| + | これで,インストールされる。 |
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| + | 日本語化したい場合は,[[ここから日本語化DLL>https://riku-zen.cocolog-nifty.com/blog001/2018/11/ultravnc-1223-d.html]]がダウンロードできるので,解凍してUltraVNC Serverをインストールしたディレクトリにコピーする。~ |
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| + | トレイにあるUltraVNC Serverのアイコンにマウスをホバーすると,待ち受けのIP Addressが表示されるのでメモしておく。 |
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| + | 操作されるPCに複数のディスプレイが接続されている場合は,UltraVNC Serverをインストールしたディレクトリにある''ultravnc.ini''ファイルを編集する。~ |
| + | secondary=1 |
| + | デフォルトでは,secondary=0になっている。 |
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| + | ** UltraVNC Serverのパスワードを登録 [#hfea2934] |
| + | タスクバーのトレイに,UltraVNC Serverのアイコンが表示されている。~ |
| + | そのアイコンを右クリックして,''Admin Properties''を開く。 |
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| + | ''Authentication''のところのパスワード欄に,自分で決めたパスワードを登録する。~ |
| + | 表示専用のパスワードも設定しておく。~ |
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| + | ** 暗号化を使用する [#yc28c830] |
| + | 通信を暗号化したい場合は,暗号化を使用するようにマークを付けて,''SecureVNCPlugin64.dsm''(64bit版を使用している場合)を選択する。~ |
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| + | Passphraseに好きなパスフレーズを入れて,Generate Client Authentication Keyボタンをクリックすると,~ |
| + | - YYYYMMDD_Server_ClientAuth.pubkey~ |
| + | - YYYYMMDD_Viewer_ClientAuth.pkey~ |
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| + | の鍵ペアが作成される。~ |
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| + | 前者の鍵が,操作される側のPCのUltraVNCをインストールしたディレクトリに置かれる公開鍵。~ |
| + | 後者の鍵が,操作する側のPCのUltraVNCのディレクトリにコピーする秘密鍵になる。~ |
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| + | ''ローカルネットワーク環境やVPN接続されている環境では,暗号化を使用する必要は特にないと思う。''~ |
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| + | ** Windowsの設定 [#t640c643] |
| + | コントロールパネル>電源オプション>詳細設定を開いて,ディスプレイ以外の電源がOffしないように設定する。~ |
| + | - ハードディスク~ |
| + | 設定を0にして電源がOffされないようにする。~ |
| + | - スリープ~ |
| + | 次の時間が経過後スリープする:0 |
| + | 次の時間が経過後休止状態にする:0 |
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| + | * UltraVNCのインストール(操作する側のPC) [#i5386118] |
| + | 上記と同様にダウンロードしたファイルをダブルクリックして実行する。 |
| + | - ライセンス条項に同意する~ |
| + | - インストールするディレクトリはディフォルトのまま~ |
| + | - ''UltraVNC Server Viewer''にマークをする~ |
| + | 操作する側のPCなので''UltraVNC Server''などは必要ない。 |
| + | - Installボタンを押す~ |
| + | |
| + | 日本語化したい場合は,[[ここから日本語化DLL>https://riku-zen.cocolog-nifty.com/blog001/2018/11/ultravnc-1223-d.html]]がダウンロードできるので,解凍してUltraVNC Viewerをインストールしたディレクトリにコピーする。~ |
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| + | ** UltraVNC Serverが動作しているPCを操作する [#y54fdf73] |
| + | 操作する側のWindowsマシンで,UltraVNC Viewerを起動する。~ |
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| + | Show Optionsを開く。~ |
| + | - 通信に暗号化する場合。~ |
| + | Securityタブをクリックして,Use Encriptionをマークする。~ |
| + | また上記で作成した秘密鍵を,UltraVNCをインストールしたディレクトリにコピーしておく。~ |
| + | 通信を暗号化しない場合は,これらは必要ない。~ |
| + | - Server:portに接続するマシンのIP Addressを設定する。~ |
| + | メモしたIP Addressを入力する。~ |
| + | もしくはNetBIOS名でも接続できるようだ。(WindowsがNetBIOS名からIP Addressを名前解決する。)~ |
| + | - Connectボタンを押す。~ |
| + | - Passwordを聞かれるのでUltraVNC Serverの登録したパスワードを入力する~ |
| + | パスワードには操作用と表示用のみとの2種類がある。リモートアクセスするので操作用のパスワードを入力する。~ |
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| + | リモートPCの画面が表示されれば接続出来ている。~ |
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| + | 以降,UltraVNC Viewerを起動すると,server:portに接続するVNC Serverが動作しているマシンを指定すれば,そのマシンの画面が表示される。~ |
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| + | * 仮想ディスプレイドライバー [#g1e22354] |
| + | VNCは物理ディスプレイに表示されるデータを,リモート側の画面に転送するタイプのリモートデスクトップ・アプリケーション。~ |
| + | PCによってはディスプレイの電源がOffになっていたりディスプレイを接続していない場合,VNCで操作する側のリモート画面を転送することが出来なくなる場合がある。~ |
| + | このため,操作する側のVNCの画面が真っ黒のままになってしまう。~ |
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| + | このようになってしまうPCを使用する場合,ダミーディスプレイプラグを使うか,[[仮想ディスプレイドライバー>/PC/リモートデスクトップ/仮想ディスプレイドライバー]]を使うかして対応できる。~ |
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| + | UltraVNCにはWindows 10で使用できる仮想ディスプレイドライバーが付属していて,使用したい場合インストール時に指定できる。~ |
| + | この仮想ディスプレイドライバーを使うには,UltraVNC Viewerでオプションに利用設定をすることで,リモート接続時にデバイスドライバーがロードされる。~ |