現: 2024-05-22 (水) 09:27:39 yuji ソース
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 +* Windows 11への無償アップグレード [#h29c8578]
 +Windows 10からWindows 11へ無償でアップグレード出来る期間は,非公式な情報だとWindows Updateでの無償でのアップグレードは2022/10/05が期限かもしれないとのこと。~
 +以前Windows 7/8.1からWindows 10への無償アップグレードの時も,無償アップグレード出来る期間(2017/12/31)が終了しても,実際にはWindows 10へ無償でアップグレードすることが可能だったことから,おそらく今回もこの期限を過ぎても無償でのアップグレード自体は可能と思われる。~
 +
 +**  PCがWindows 11の要件を満たしているかチェックする [#uf78aab4]
 +まず,使用しているPCがWindows 11にアップグレードできるかどうか確認する必要がある。~
 +この確認には,Microsoftの[[ここのサイト>https://www.microsoft.com/ja-jp/windows/windows-11]]の下の方にある[[PC 正常性チェック アプリのダウンロード>https://aka.ms/GetPCHealthCheckApp]](WindowsPCHealthCheckSetup.msi)をダウンロードして実行する。~
 +
 +「この PC は Windows 11 の要件を満たしています。」と表示されれば,Windows11のアップグレードやインストールが可能なPCということになる。~
 +
 +MicrosofからアナウンスされているWindows 11のシステム要件は以下のようになっている。~
 +|CPU          |1GHz以上,2コア以上の64ビット互換プロセッサまたはSoC&br;第8世代以降のIntel Core iシリーズ(Coffe Lake以降),AMD Ryzen 2000シリーズ以降|
 +|Memory      |4GB                                                |
 +|Storage      |HDDまたはSSD,容量64GB以上                          |
 +|BIOS/UEFI    |UEFI BIOS,セキュアブートが必須                    |
 +|TPM          |TPM2.0が実装されている必要がある                    |
 +|Graphics Card|DirectX 12以上に対応しているGraphics Chip          |
 +|Display      |9インチ以上,8ビットカラーの高解像度,720p以上      |
 +|Network      |Internet接続,Microsoftアカウントが必要            |
 +
 +特にUEFI BIOSとセキュアブートとTPM2.0が必須となっていて,古いPCではこれらに対応していない場合が多い。~
 +対応していないPCでは公式にはWindows11へのアップデートは出来ないことになる。~
 +
 +** アップグレード前の注意点 [#j60fb62a]
 +アップグレード後に元のWindows 10に戻したい時やアップグレードが失敗した時等のために,現在のシステム状態のバックアップを作成しておくようにする。~
 +
 +アップグレード前にシステムの復元で復元ポイントを作成していても,Windows11にアップグレード後にはその復元ポイントは削除されていて,システムの復元ポイントをバックアップの代替とする事は出来ない。~
 +
 +Windows 11へのアップグレード時にはストレージデバイス(HDD・SSD)のパーテーション操作が伴う場合があるので,最悪起動できなくなるようなトラブルが発生する場合がある。~
 +
 +Windows 10で使用しているデバイスのデバイスドライバーを最新のものに更新しておく。~
 +古いデバイスドライバーを使用している場合,更新で不具合が発生することがある。~
 +またデバイスを外したりすることが出来る場合は,できるだけ外しておく。~
 +
 +使用している[[ストレージのファイルシステムやシステムファイルに不具合がないか確認>../修復ツールを使ってWindowsのシステムファイルを修復する]]して,不具合がある場合は修復しておく。~
 +
 +現在のWindows 10のストレージの[[回復パーテーションのサイズを確認し問題があれば拡大など>../Windows10のパーテーション構成#tb266e51]]の対策をしておく。~
 +1GB程度の回復パーテーションを用意しておくと安心。~
 +
 +* Windows 11へ無償アップグレードする方法 [#f8855f8a]
 +PCがWindows 11のシステム要件を満たしていた場合,Windows 10からWindows 11へ無償でアップグレードする方法には以下の3つの方法がある。~
 +
 +** Windowsの更新とセキュリティからWindows 11にアップグレードする [#taeabea3]
 +Windows 11にアップグレードできるPCの場合,時期によるがWindows更新にWindows 11へのアップグレードが配信される。~
 +
 +配信されたら更新することでWindows 11にアップグレードされる。~
 +
 +ただ,Windows更新には多くのバグがあり,正常にWindows 11にアップグレードできない場合も多い。~
 +Windows 11へのアップグレードに失敗すると,自動的に元のWindowsにロールバックされる。~
 +
 +** アップグレードツールを使ってWindows 11へアップグレードする [#adc0e0cf]
 +これが一番簡単なアップグレード方法。~
 +Windows 10での環境をアップグレード後のWindows 11でも使用できる。~
 +
 +[[ここから>https://www.microsoft.com/ja-jp/software-download/windows11]]「Windows 11 インストール アシスタントアップグレードツール」をダウンロードする。~
 +ダウンロードしたインストールアシスタントWindows11InstallationAssistantをダブルクリックで実行する。~
 +
 +Windows 11のインストール画面が表示されるので,「同意してインストール」をクリックする。~
 +その後,Windows11のイメージがダウンロードされる。~
 +
 +インストールの準備が完了したら,「今すぐ再起動」をクリックする。~
 +
 +しばらく(30分程度)するとログイン画面が表示される。~
 +
 +** Windows 11インストールディスクを作成してそれを使ってWindows 11へアップグレードする [#m37a4f38]
 +この方法はWindows10へアップグレードした時にも使用できた方法。~
 +MediaCreationToolを使ってインストールディスクを作成(Storage上でも可能)して更新する。~
 +
 +Windows 10での環境をアップグレード後のWindows 11でも使用できるようにすることも,Windows 11をクリーンインストールすることも選択できる。~
 +
 +[[ここから>https://www.microsoft.com/ja-jp/software-download/windows11]]「Windows 11 のインストール メディアを作成する」をダウンロードする。~
 +''MediaCreationTool''というツールがダウンロードされるので,そのMediaCreationTool.exeを実行してウィザードに従い進めて行く。~
 +
 +USBペンドライブにインストーラを作成したい場合は,「別のPCのインストールメディアを作成する」をマークし「次へ」をクリックする。~
 +使用するメディアのところで「USBフラッシュドライブ」を選択して,「次へ」をクリックする。~
 +この時,USBペンドライブは''8GB以上のサイズ''のものが必要となる。~
 +
 +インストールしたいUSBペンドライブを選択し「次へ」をクリックすると,USBペンドライブに作成される。(イメージをダウンロードするのでインターネットに接続している必要がある。)~
 +インストーラーにより,USBペンドライブは警告無しでFAT32でクイックフォーマットされるので注意する。~
 +
 +これで作成されたWindows 11のインストールメディアは,既存のWindowsからのアップグレードにもクリーンインストールにも使用可能な,オールインワンインストーラになっている。~
 +
 +*** Windows 11へとアップグレード [#t2ea6e28]
 +そのままUSBペンドライブのルートにあるsetup.exeを実行するとアップグレードが開始される。後はウィザードに従って進めて行けばOK。~
 +
 +注意することとして,''USBペンドライブからブートした場合はアップグレードではなくクリーンインストール''となる。~
 +
 +「個人用ファイルとアプリを引き継ぐ」にマークが自動的に入っているので,データファイルや各種アプリケーションはアップグレード後に引き継ぐ事が出来る。~
 +「引き継ぐものを変更」クリックで,選択することも可能。~
 +
 +何度か再起動を繰り返して,Windows 11へのアップグレードが終了すればアップグレードは完了。~
 +ストレージがSSDであれば30分ぐらいで完了する場合もある。何時間もかかる場合もあるので,その場合は気長に待つ。~
 +
 +この作業の途中でWindows 11のプロダクトキーの入力を求められる事は無い。~
 +
 +** Windows 11 ディスク イメージをDVDメディアに書き込んでWindows 11をインストールする [#u88a1d39]
 +[[ここから>https://www.microsoft.com/ja-jp/software-download/windows11]]「Windows 11 ディスク イメージ (ISO) をダウンロードする」でWindows 11のDiskイメージをダウンロードする。~
 +
 +ダウンロードしたイメージをDVDメディアに書き込んで,そのDiskからブートすることによりWindows 11をインストールすることができる。~
 +
 +この場合は''アップグレードではなくクリーンインストール''となる。~
 +
 +** 要件を満たさないPCでWindows 11へアップグレードする [#db28f366]
 +上記の要件を満たさないPCをWindows 11へアップグレードするには,以下の方法がある。~
 +
 +ただ,要件を満たさないPCをWindows 11にアップグレードやクリーンインストールできても,その後の動作に問題が出るかもしれない。~
 +- コマンドプロンプトを使ってsetup.exeをオプション付きで実行する。~
 +上記のWindows 11インストールディスクを作成したものをUSBに挿入する。~
 +コマンドプロンプトを起動して,以下を実行する。~
 + > setup.exe /product server
 +- [[Rufus>https://rufus.ie/ja/]]で要件チェックを回避するインストールUSBペンドライブを作成する。~
 +上記のWindows 11インストールディスクを作成する時にISOイメージファイルを作成する。~
 +そのイメージファイルを使って,要件回避を組み込んだUSBペンドライブの起動ディスクをRufusを使って作成する。~
 +-- Rufusを起動する。~
 +-- デバイスに書き込むUSBペンドライブを選択する。~
 +-- ブートの種類で「ディスクまたはISOイメージ」でWindows11 ISOイメージを指定する。~
 +-- スタートをクリックする~
 +4GB以上のRAM,セキュアブート及びTPM 2.0の要件を削除にマークしてOKをクリックする。~
 +これでシステム要件のチェックを回避するWindows 11 インストール用のUSBペンドライブを作成できる。
 +-- アップグレードするPCに作成したUSBペンドライブを挿入する。~
 +setup.exeを実行する。~
 +- クリーンインストール時にレジストリを細工する~
 +Windows 11にアップグレードではなくクリーンインストールする場合,作成したUSBペンドライブでブートする。~
 +「今すぐインストール」が表示されたら,Shift + F10キーを押す。そうするとコマンドプロンプトが起動するので,regeditと入力してレジストリエディターを起動する。~
 +ここで回避したい要件を以下の項目を設定する。~
 +|項目                      |内容                                    |h
 +|キー                      |HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\Setup\LabConfig|
 +|値の名前(TPM)          |BypassTPMCheck                          |
 +|値の名前(CPU)          |BypassCPUCheck                          |
 +|値の名前(セキュアブート)|BypassSecureBootCheck                    |
 +|値の名前(メモリ容量)    |BypassRAMCheck                          |
 +|値の名前(ディスク容量)  |BypassStorageCheck                      |
 +|型                        |REG_DWORD(DWORD 32ビット)型            |
 +|値の内容                  |1                                        |
 +
 +** クリーンインストール時に注意すること [#qc051628]
 +要件を満たしているWindows 10マシンからWindows 11にアップグレードしようとした時にうまくいかない場合がある。~
 +アップグレードに失敗すると元のWindows 10にロールバックする。~
 +
 +アップグレードに失敗する原因はいろいろあるようだが,明らかに更新プログラムの不具合と思われる場合もある。~
 +
 +こんな時にはクリーンインストールを行うと問題なくWindows 11をインストール出来る場合がある。~
 +
 +クリーンインストールする時には注意することがある。~
 +- クリーンインストール時にはプロダクトキーが必要になる。~
 +Windows 10とかでWindows 7とかの過去に使用していたプロダクトキーが使用できる。~
 +- アプリケーションやシステムドライブのユーザーデータは削除される。~
 +前もってバックアップしておく必要がある。~
 +- インストール時にローカルアカウントを作成できない。~
 +現在のWindows 11をインストールする場合,Microsoftアカウントか組織アカウント(またはドメインアカウント)を用いたインストールが必須になった。これらのアカウントがない場合はインストール時に新規作成する必要がある。~
 +つまりWindowsマシンにローカルアカウントを作成してインストールすることが出来なくなっている。~
 +しょうがないので,とりあえずMicrosoftアカウントを使ってインストールを行い,Windowsにログイン後,ローカルアカウントを作成するという手順になる。
 +- Windows 10でドメインアカウントでログインしていた場合,ログインできなくなる。~
 +企業でWindows 10でドメインアカウントを使ってログインしているような場合のPCをWindows 11にクリーンインストールした場合で,マシン名をWindows 10と同じマシン名にした場合は,ドメインアカウントでログインできなくなる。~
 +どうもWindows 11をクリーンインストールするとマシン名を同じものにしても,ドメインコントローラーでは新たなPCと認識され,同じマシン名を使う場合にセキュリティがらみでログインが出来ないように2024年の秋頃から変更されている。~
 +このため,クリーンインストールしたWindows 11で前と同じマシン名にした場合はログインできない。~
 +回避方法としてはマシン名を変更する(15文字以内の制限がある)か,ドメインの管理者に依頼して,登録されているマシンの情報を削除してもらう必要がある。~
 +
 +* ライセンス認証 [#a7d32beb]
 +インターネットに接続されていない場合は,ライセンス認証の確認をすると「Connect to the Internet to activate Windows.」と表示されていて,ライセンスは認証されていないことがわかる。~
 +
 +無線LAN等を有効にしたりしてインターネットに接続できるようにして再起動してみる。再度,ライセンス認証を確認すると,認証されている状態になっている。
  

  • PC/Windows/Windows11への無償アップグレード のバックアップ差分(No. All)
    • 現: 2024-05-22 (水) 09:27:39 yuji

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