1: 2018-03-17 (土) 07:56:35 yuji ソース 現: 2020-12-26 (土) 16:08:05 yuji ソース
Attached file: brcmfmac43430-sdio.bin, Attached file: brcmfmac43430-sdio.txt
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* Ubuntu 16.04LTSをインストール [#q506a605] * Ubuntu 16.04LTSをインストール [#q506a605]
-Raspberry Pi2B,3BがARMv7ベースになったので,ubuntuを動作させられる。~+Raspberry Pi2B,3BがARMv7ベースになったので,ubuntuを動作させられるようだ。~ 
 +Raspberry PiのUbuntuはオフィシャルからはリリースされていないが、アンオフィシャルなものは出ているので、Pi3Bにインストールしてみた。
** 使用するイメージについて [#i24297d2] ** 使用するイメージについて [#i24297d2]
-https://wiki.ubuntu.com/ARM/RaspberryPi でリリースされている。+https://wiki.ubuntu.com/ARM/RaspberryPi でリリースされている。
 +ubuntuは%%16.04%%だが,GUIが入っていないserverになる。→ 18.04になっている。 
 + 
 +以下は,16.04をインストールしたときのメモ。
Raspberry Pi2: [[ubuntu-16.04.3-preinstalled-server-armhf+raspi2.img.xz>http://cdimage.ubuntu.com/ubuntu/releases/16.04/release/ubuntu-16.04.3-preinstalled-server-armhf+raspi2.img.xz]]~ Raspberry Pi2: [[ubuntu-16.04.3-preinstalled-server-armhf+raspi2.img.xz>http://cdimage.ubuntu.com/ubuntu/releases/16.04/release/ubuntu-16.04.3-preinstalled-server-armhf+raspi2.img.xz]]~
Line 9: Line 13:
** インストール [#p2ae929e] ** インストール [#p2ae929e]
-通常のRaspberry Pi用OSのイメージを8GB以上のMicro SDカードにWin32DiskImagerまたはEtcherを使って書き込む。(使用するMicroSDカードの相性に注意。)+通常のRaspberry Pi用OSのイメージをMicroSDカードに書き込むのは,Raspbianのときと同じ。
-Win32DiskImagerだと.xzファイルを解凍する必要がある。Etcherを使って書き込む場合は,解凍する必要はない。+ 
 +Windowsマシンで,.xzファイルのままなら [[Etcher>https://etcher.io/]] 使用して,解凍した.imgファイルなら [[Win32DiskImager>https://sourceforge.net/projects/win32diskimager/]] を使用して,容量が8GB以上のMicro SDカードに書きこむ。 
 + 
 +このとき,[[使用するMicroSDカードの相性に注意>/PC/RaspberryPi/SDカードの相性]]する。 
 + 
 +64GB,128GBなどの大きな容量のMicroSDカードを使用する場合には, [[Etcher>https://etcher.io/]] で書き込む必要がある。 [[Win32DiskImager>https://ja.osdn.net/projects/sfnet_win32diskimager/]] で書き込んだ場合は,ブート出来ない。~ 
 +これは,64GB,128GBのMicroSDカードは大抵exFATでフォーマットされて販売されている。Raspberry Piでは,最初のパーテーションがFAT/FAT32でないとブートローダーがロードできないので,結果,ブート出来ないのが理由。~ 
 +MicroSDカードをFAT32でフォーマットし直せば使えるのではあるが, [[SD card Formatter 5.0>https://www.sdcard.org/jp/index.html]] では64GB以上だとFAT32でフォーマット出来なくなってしまっている。~ 
 +なので,古い&ref(../Raspbianのインストール/diskformatter2_124.exe,BuffaloのDiskFormatter2);なんかを使ってフォーマット(論理サイズ調整をONにして)すれば,FAT32でフォーマット出来ます。~ 
 +あとは,通常通りイメージファイルを書き込めば,64GB,128GBのMicroSDカードでも使用出来る。
** 有線LANで接続 [#iec84389] ** 有線LANで接続 [#iec84389]
Line 17: Line 30:
ubuntuは,デフォルトでSSHログイン出来るようになっているようだ。~ ubuntuは,デフォルトでSSHログイン出来るようになっているようだ。~
-Pi3の電源をOnしてしばらくたったら,別のWindowsマシン等からPuTTYを使ってログインする。+Pi3の電源をOnしてしばらくたったら,別のWindowsマシン等からPuTTYなどのSSHクライアントを使ってログインする。
-この時,接続したネットワークのDHCPサーバーにより,Raspberry Piの有線LAN(Ethernet)コネクタにアサインされたIP Addressを知らないと接続できない。~ +この時,接続したネットワークのDHCPサーバーにより,Raspberry Piの有線LAN(Ethernet)コネクタにアサインされたIP Addressを知らないと接続できない。IP Addressではなく,ubuntu@ubuntu.localを使用してもリモートログイン出来る。
-Windowsマシンでは,以下のようにすれば見つけることが出来る。 +
- for /l %i in (0,1,255) do ping -w 1 -n 1 192.168.1.%i+
 +IP Addressを知る場合は,
 +- Windowsマシンでは以下のようにすれば見つけられる
 + for /l %i in (0,1,255) do ping -w 1 -n 1 192.168.1.%i
終了までしばらく時間がかかる。実行が終わったら, 終了までしばらく時間がかかる。実行が終わったら,
 arp -a | find "b8-27"  arp -a | find "b8-27"
- 
とかすると,Raspberry Piに設定されたIP Addressがわかる。 とかすると,Raspberry Piに設定されたIP Addressがわかる。
-Linuxマシンであれば,+- Linuxマシンの場合
 # arp-scan -l --interface eth0  # arp-scan -l --interface eth0
- 
とかすればわかる。 とかすればわかる。
-初期アカウントは,+ログインする時の初期アカウントは,
 ユーザー名:ubuntu  ユーザー名:ubuntu
 パスワード:ubuntu  パスワード:ubuntu
Line 44: Line 56:
** ブート関連の修正 [#i487f36c] ** ブート関連の修正 [#i487f36c]
 +Raspberry Pi用の配布されているubuntu 16.04LTSはシステムのブートにU-Bootを使用している。''しかし,そのままではPi3でブート出来なくなる''ので,その対策をする。
 +
''/usr/share/flash-kernel/bootscript/bootscr.rpi3''を修正する。 ''/usr/share/flash-kernel/bootscript/bootscr.rpi3''を修正する。
 setenv fdt_addr_r 0x02008000  setenv fdt_addr_r 0x02008000
Line 62: Line 76:
 ...  ...
 kernel=uboot.bin  kernel=uboot.bin
 + 
 # enable uart (needed for u-boot on RPi3)  # enable uart (needed for u-boot on RPi3)
 enable_uart=1  enable_uart=1
 + 
 # set extended DT area  # set extended DT area
 # device_tree_address=0x100  # device_tree_address=0x100
Line 71: Line 85:
 device_tree_address=0x02008000  device_tree_address=0x02008000
 device_tree_end=0x200ff00  device_tree_end=0x200ff00
 + 
 # enable i2c  # enable i2c
 dtparam=i2c_arm=on  dtparam=i2c_arm=on
Line 95: Line 109:
バイナリのVideoCoreユーティリティ。vcdbg,edidparser バイナリのVideoCoreユーティリティ。vcdbg,edidparser
- xserver-xorg-video-fbturbo~ - xserver-xorg-video-fbturbo~
-Xドライバ。+Accelerated Xドライバ。
-hello-dkms~ -hello-dkms~
RasPiでのDKMSのサンプル RasPiでのDKMSのサンプル
Line 114: Line 128:
 # timedatectl set-timezone Asia/Tokyo  # timedatectl set-timezone Asia/Tokyo
 # timedatectl status  # timedatectl status
 + 
** キーボードレイアウトの設定 [#e412b31d] ** キーボードレイアウトの設定 [#e412b31d]
SSH等でリモートログインして使用する場合は設定の必要ないが,モニターとキーボードを接続して使用する場合は必要になる。 SSH等でリモートログインして使用する場合は設定の必要ないが,モニターとキーボードを接続して使用する場合は必要になる。
Line 124: Line 138:
       X11 Model: jp106        X11 Model: jp106
     X11 Options: terminate:ctrl_alt_bksp      X11 Options: terminate:ctrl_alt_bksp
- 
-もしくは, 
- 
-''/etc/default/keyboard''を編集する。 
- XKBLAYOUT="us" 
-  ↓ 
- KBLAYOUT="jp" 
-に変更する。~ 
-再読込する, 
- # dpkg-reconfigure -f noninteractive keyboard-configuration 
** マシン名の変更 [#x319d542] ** マシン名の変更 [#x319d542]
Line 140: Line 144:
この後,ホスト名が解決できないとかメッセージが出る場合は,''/etc/hosts''ファイルを修正する。 この後,ホスト名が解決できないとかメッセージが出る場合は,''/etc/hosts''ファイルを修正する。
- 127.0.0.1 pi3           <-- HOSTNAMEの名前+ 127.0.0.1 localhost 
 + 127.0.1.1 pi3         <-- HOSTNAMEの名前
** ユーザの追加 [#g84206fd] ** ユーザの追加 [#g84206fd]
ユーザを追加する。 ユーザを追加する。
- $ su -+例:yuji
 # adduser yuji  # adduser yuji
 +
 +/etc/groupファイルを編集して,追加したユーザが参加するグループを片っ端から登録する。~
 +編集し終わったら,
 + # grpconv
 +で,変更を反映させる。
** swapを使用するようにする [#v156bb81] ** swapを使用するようにする [#v156bb81]
Line 159: Line 169:
** wlanを使用できるようにする [#f72e17b8] ** wlanを使用できるようにする [#f72e17b8]
-そのままではwlanが使用できない。+ブート時にエラーが出ていて,そのままではwlanが使用できない。
wlanのファームウェアを以下のようにして,ファイルを更新する。~ wlanのファームウェアを以下のようにして,ファイルを更新する。~
-&ref(brcmfmac43430-sdio.bin); と &ref(brcmfmac43430-sdio.txt);を,/usr/lib/firmware/brcmにコピーする。 +&ref(brcmfmac43430-sdio.bin); と &ref(brcmfmac43430-sdio.txt);を,/lib/firmware/brcmにコピーする。 
- # cp brcmfmac43430-sdio.bin /usr/lib/firmware/brcm/brcmfmac43430-sdio.bin + # cp brcmfmac43430-sdio.bin /lib/firmware/brcm/brcmfmac43430-sdio.bin 
- # cp brcmfmac43430-sdio.txt /usr/lib/firmware/brcm/brcmfmac43430-sdio.txt+ # cp brcmfmac43430-sdio.txt /lib/firmware/brcm/brcmfmac43430-sdio.txt 
 + 
 +wlanに必要なツールが入っていなかったらインストールする。 
 + # apt-get install wireless-tools wpasupplicant
-/etc/network/interfaceを編集する。eth0,wlan0のエントリを追加して,interfaced.dでロードするのをやめる。 +/etc/network/interfacesを編集する。eth0,wlan0のエントリを追加して,interfaced.dでロードするのをやめる。 
-''/etc/network/interface''+''/etc/network/interfaces'' 
 +  :
 auto eth0  auto eth0
 iface eth0 inet dhcp  iface eth0 inet dhcp
- +  
- auto wlan0+ allow-hotplug wlan0
 iface wlan0 inet dhcp  iface wlan0 inet dhcp
 + wireless-power off
 wpa-conf /etc/wpa_supplicant/wpa_supplicant.conf  wpa-conf /etc/wpa_supplicant/wpa_supplicant.conf
 + 
 #source /etc/network/interfaces.d/*.cfg            <-- コメント化  #source /etc/network/interfaces.d/*.cfg            <-- コメント化
Line 195: Line 210:
 }  }
-** GUI環境のセットアップ [#n415891b+** いくつかのfail対策 [#wcd0d6e3
-Raspberry Pi用のubuntuでは,GUI環境は入っていない。(まあ,普通いらないんで・・・)+/etc/modprobe.d/blacklist.confに以下を追加。 
 + blacklist ib_iser 
 + install ib_iser /bin/false
-入れたい場合は(上記でPPAのレポジトリをわすれずに),+** i2cドライバーをロード [#ac2c2441] 
 +/boot/firmware/config.txtには, 
 + # enable i2c 
 + dtparam=i2c_arm=on 
 + dtparam=spi=on 
 +にセットされている。(i2cやspiをon) 
 + 
 +なぜかi2c-devモジュールが読み込めてないので,/etc/modulesに追加する。 
 + i2c-dev 
 + 
 +リブート後モジュールがロードされているか確認。 
 + # lsmod 
 + 
 +//** NTP サーバーの設定 [#x3c7789b] 
 +// /etc/ntp.confを編集する。 
 +// #pool 0.ubuntu.pool.ntp.org iburst 
 +// #pool 1.ubuntu.pool.ntp.org iburst 
 +// #pool 2.ubuntu.pool.ntp.org iburst 
 +// #pool 3.ubuntu.pool.ntp.org iburst 
 +// #pool ntp.ubuntu.com 
 +// server ntp1.jst.mfeed.ad.jp iburst 
 +// server ntp2.jst.mfeed.ad.jp iburst 
 +// server ntp3.jst.mfeed.ad.jp iburst 
 +// 
 +//ntpサーバーを再起動する。 
 +// # systemctl restart ntp 
 +// 
 + 
 +** GUI環境のセットアップ [#n415891b] 
 +Raspberry Pi用のubuntuでは,GUI環境は入っていない。入れたい場合は(上記でPPAのレポジトリをわすれずに),
 # apt-get install lubuntu-desktop  # apt-get install lubuntu-desktop
 # apt-get install xserver-xorg-video-fbturbo  # apt-get install xserver-xorg-video-fbturbo
- # apt-get install fonts-ipafont fonts-ipaexfont language-pack-ja ibus-mozc+ # apt-get install fonts-ipafont fonts-ipaexfont language-pack-ja fcitx-mozc
 # apt-get install gnome-session-flashback language-pack-gnome-ja  # apt-get install gnome-session-flashback language-pack-gnome-ja
 + 
でGUI環境をインストールする。軽い? lubuntuにしてみた。サイズが1.8GBで3時間以上かかる。 でGUI環境をインストールする。軽い? lubuntuにしてみた。サイズが1.8GBで3時間以上かかる。
-/etc/X11/xorg.conf を作成する。+/etc/X11/xorg.conf を作成する。~
''/etc/X11/xorg.conf'' ''/etc/X11/xorg.conf''
 Section "Device"  Section "Device"
Line 219: Line 265:
 # apt-get install libraspberrypi-bin libraspberrypi-dev  # apt-get install libraspberrypi-bin libraspberrypi-dev
-/usrにインストールされる。 +/usrにインストールされるいくつかのサードパーティのスクリプトは,/opt/vc/bin/vcgencmdにあると期待してるため,リンクを張っておく。
-いくつかのサードパーティのスクリプトは,/opt/vc/bin/vcgencmdにあると期待してるため, +
-リンクを張っておく。+
 # ln -s /usr /opt/vc  # ln -s /usr /opt/vc
 +
 +** 日本語入力mozc(fcitx)の自動起動 [#kae0ae42]
 +fcitx(入力メソッド)がそのままでは自動起動しないので,起動するようにする。
 + $ cp /usr/share/applications/fcitx.desktop  ~/.config/autostart/
 +
 +** vncを使えるようにする [#v370a34a]
 +GUIでリモートアクセスするために,VNCサーバーをインストールしておく。
 + # apt-get install tightvncserver
 +設定ファイルを作成するため一度vncserverを起動する。
 + $ vncserver
 +アクセス用のパスワードを設定する。
 + New 'X' desktop is hostname:1
 +のように最後の数字がデスクトップ番号になる。
 +
 +停止するには,
 + $ vncserver -kill :1
 +とする。
 +
 +接続用のパスワードを変更するには,
 + $ vncpasswd
 +として変更できる。
 +
 +*** VNCサーバーからデスクトップを起動するように設定 [#rdd0e544]
 +.vnc/xstartupファイルを編集する。
 + #!/bin/bash
 + xrdb $HOME/.Xresources
 + lxsession -s LXDE &
 +とかしておく。
 +
 +*** 自動でvncserverを起動するようにする。 [#i7273acc]
 +/etc/systemd/system/vncserver@.serviceファイルを作成する。~
 +''/etc/systemd/system/vncserver@.service''
 + [Unit]
 + Description=Start TightVNC server at startup
 + After=syslog.target network.target
 + 
 + [Service]
 + Type=forking
 + User=[USERNAME]
 + PAMName=login
 + PIDFile=/home/[USERNAME}/.vnc/%H:%i.pid
 + ExecStartPre=-/usr/bin/vncserver -kill :%i > /dev/null 2>&1
 + ExecStart=/usr/bin/vncserver -depth 24 -geometry 1280x768 :%i
 + ExecStop=/usr/bin/vncserver -kill :%i
 + 
 + [Install]
 + WantedBy=multi-user.target
 +
 +Unitファイルを読み込ませる。
 + # systemctl daemon-reload
 +
 +自動で起動するようにする。
 + # systemctl enable vncserver@1.service
 +
 +vncserverを起動する。
 + # systemctl start vncserver@1


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