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PC/RPA/Power Automate Desktop
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PC/RPA/Power Automate Desktop
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* Power Automate Desktop [#m7e46b62] Power Automate Desktopは,Microsoftが開発したWindows専用のUI自動化ツール(RPA)。~ 2020/10にPower Automateの新たなRPA機能としてリリースされた。~ 直感的な操作で,作業の自動化が手軽に実現できるとMicrosoftは言っている。~ WEBブラウザ操作の自動化,デスクトップアプリ操作の自動化,Pythonスクリプト実行や,AI機能連携など,豊富なアクションを備えているRPAになっているようだ。~ Power Automate Desktopは,Power Automateの有償プランの一つである[[アテンド型 RPAのユーザーごとのプラン>https://japan.flow.microsoft.com/ja-jp/pricing/]]で使用可能な機能の一つでもあるらしい。~ #ref(power_platform.png,,40%) この「アテンド型 RPAのユーザーごとのプラン」は,4350円/月でPower Automate(Power Automate Desktopを含んでいる)を利用することが出来る。~ このプランだと,クラウドフローのプレミアムコネクタも使用できる。~ Power Automateの機能には以下がある。~ - クラウドフロー~ Microsoft TeamsやOneDriveやSharePoint OnlineといったMicrosoft 365サービスだけでなく,SlackやTwitterやBoxといったクラウドサービスと接続できるコネクタと呼ばれる機能(PaaS)が提供されている。~ APIによる自動化が実現できるデジタルプロセスオートメーション(DPA)とも呼ばれている機能。~ 2021/03時点で500弱のコネクタがあるようだ。~ 提供されているコネクタには,有償プランで利用できるPremiumコネクタ,FreeプランやMicrosoft 365の複数のプランで使用可能なStandardコネクタがある。~ - デスクトップフロー~ 主にデスクトップの自動化を行うRPA機能。~ Power Automate Desktopはこれに含まれる機能のようだ。つまりPower Automate Desktopは,Power Automateというサービスの一機能ということになる。~ 2021/03の発表で,このデスクトップフローにあたるPower Automate Desktopが''Power Automate Desktop for Windows 10''としてWindows 10で一部使用制限があるのだが無償で使用出来るようになった。~ 残念ながら無償で使用する場合は,クラウドフローのPremiumコネクタは使用できない。~ ** Power Automate Desktop for Windows 10のインストール [#r86eae50] - [[MSのサイト>https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=2102613]]からインストーラーをダウンロードする。~ - ダウンロードした''Setup.Microsoft.PowerAutomateDesktop.exe''をダブルクリックで実行する。~ - 使用条件などを確認したらチェックボックスにマークしてインストールする。~ - WEBブラウザの拡張機能をインストールする。~ WEBブラウザを用いた自動操作が可能になるようだ。~ Firefoxを使っているので,Mozilla FirefoxをクリックしてFirefox用のアドオンをインストールした。~ Google ChromeやMicrosoft Edge用の拡張機能も用意されているので,使用しているWEBブラウザ用の拡張機能をインストールしておく。~ Windows 11には標準でStore版のPower Automate for Windowsがインストールされる。~ ** Power Automate Desktopを利用できるアカウント [#yff8c642] Power Automate DesktopはMicrosoftのクラウドサービスなので,このサービスで使用出来るアカウントが必要になる。~ 使えるアカウントには以下がある。~ - 個人のMicrosoftアカウント~ @outlook.com,@outlook.jp,@hotmail.comなどのメールアドレスや,Microsoftのサービスを利用する際に作成してあるMicrosoftアカウント。~ - 組織または学校のアカウント(Entra ID)~ 会社などで契約しているMicrosoft 365(Office 365)のサービスにサインインするときの組織アカウント。~ - Power Automateのアテンド型 RPAプランのアカウント~ Power Automateの[[アテンド型RPAのユーザーごとのプラン>https://www.microsoft.com/ja-jp/power-platform/products/power-automate/pricing]]を契約してライセンスを付与した組織または学校のアカウント(Entra ID)。~ ** Power Automate Desktopの有償版と無償版での違い [#e510a207] 無償版のPower Automate Desktopでは利用できる機能に制限がある。~ *** 使用アカウントによる有償版と無償版との違い [#t3f226b7] |アカウント |Power Automate Desktopの種類 |h |個人のMicrosoft アカウント |無償版のPower Automate Desktop| |組織または学校のアカウント(Entra ID) |無償版のPower Automate Desktop| |アテンド型RPAのユーザーごとのプランのアカウント(Entra ID)|有償版のPower Automate Desktop| *** 有償版と無償版との機能の違い [#p35b37d2] 無償と有償のPower Automate Desktopと大まかには以下の違いがある。(詳細は[[公式サイト>https://docs.microsoft.com/en-us/power-automate/desktop-flows/setup#sign-in-account-comparison]]参照) | |無償版のPAD|有償版のPAD|h |Power Automate Desktopが用意している標準アクションの利用 |○ |○ | |Power Automate Desktopが用意しているプレミアムアクションの利用|× |○ | |クラウドフローとの連携 |× |○ | |スケジュール実行 |× |○ | |トリガー実行 |× |○ | |他人とフローの共有機能 |× |○ | |同一アカウントによる複数PC間のフローの共有機能 |○ |○ | 無償版でスケジュール実行やトリガー実行が出来ないのは,スケジュール実行やトリガー実行がPower AutomateのクラウドフローからPower Automate Desktopのデスクトップフローを呼び出して起動する構造になっているためと思われる。~ このため,月末にデスクトップフローを実行するといったことが無料版のPower Automate Desktopでは出来ない。~ トリガー実行は,例えば~ - Gmailにメールが届いた~ 添付ファイルをOneDriveに保存して,Power Automate Desktopのフローを実行する。~ - 請求書が届いた~ 請求書ファイルを保存して,そのファイルをPower Automate Desktopが処理をする。~ のようなことが,無料版のPower Automate Desktopでは実現できない。~ また,デスクトップフローを実行するには,Power Automate Desktopを起動して,デスクトップフローを選択してそれを実行しないと動かない。~ つまり自動化と言っているが手動なわけです ;( これらは,残念な仕様ですね。~ *** Windows 10 HOME/Proでの違い [#fc0ee2ff] 有償プランであるPower Automateの「アテンド型 RPA のユーザーごとのプラン」を契約しても,Windows 10 Homeではスケジュール実行やトリガー実行は出来ないみたいだ。困った仕様ですなぁ。~ ** Power Automate Desktopでのデスクトップフローの保存先 [#x5363297] PowerAutomate Desktopが作成・使用するファイルをデスクトップフローと呼んでいる。~ このデスクトップフローのファイルは,その使用するMicrosoftアカウントの種類によりOneDriveまたはMicrosoft Dataverseに保存されて実行される。~ |アカウント |フローの保存場所 |h |個人のMicrosoftアカウント |個人のOneDrive | |組織または学校のアカウント |既定の環境のMicrosoft Dataverse| |Power Automateのアテンド型RPAのユーザーごとのプラン |複数の環境のMicrosoft Dataverse| 組織または学校のアカウント使用時の保存先であるMicrosoft Dataverseは,Power PlatformやDynamics 365のデータの保管に使用されているクラウド型のDB。~ そこにデスクトップフローが保存される。PCのローカルストレージにはデスクトップフローを保存できない仕様になっている。~ Power Automate Desktopというのは,Microsoftのクラウドネイティブなアプリケーションということ。~ この仕様により,無料版のPower Automate Desktopでは作成したデスクトップフローの共有使用は出来ないようになっている。~ 同じアカウントを複数PCで使った場合は,デスクトップフローは共有出来るというかPower Automate Desktopから利用できるようになる。~ また,%USERPROFILE%\AppData\Local\Microsoft\Power Automate Desktop\Console\Workspaceの中に,フロー単位で必要なファイルがキャッシュされるようだ。~ ここにあるxxxxx.robinファイルがデスクトップフローだと思われる。~ *** OneDriveに保存されている場合 [#g00f55b2] OneDriveに保存される場合は,OneDriveのApps(アプリ)というディレクトリが作成されて,そこにPower Automate Desktop for Windowsというディレクトリが作成される。~ デスクトップフローのファイルはここに保存される。~ 保存されるファイルには,拡張子.metaのファイルと拡張子がないファイルが有り,拡張子がないファイルが実際のデスクトップフローのデータとなっている。~ ファイルの中身はBase64でエンコードされたテキストファイルになっている。デコードすれば中身を確認することが出来る。~ デスクトップフローはpackageという属性の中に格納されていて,これはUTF-16でエンコードされたファイルを含むzipファイルになっている。~ OneDriveに保存されるので,OneDriveが使用できるPCだとデスクトップフローのファイルがPCにも同期される。~ 次のようなPowerShellスクリプトでデコードできた。~ $c = Get-Content "ファイル名" $bytes = [System.Convert]::FromBase64String($c) [System.Text.Encoding]::UTF8.GetString($bytes) $json = ([System.Text.Encoding]::UTF8.GetString($bytes) | ConvertFrom-Json).clientdata | ConvertFrom-Json $bytes = [System.Convert]::FromBase64String($json.properties.definition.package) Set-Content package.zip -Value $bytes -AsByteStream これでPackageに格納されたzipファイルが取り出せる。~ zipファイルを解凍してみると次のようなファイルが含まれている。~ controlRepo.appmask imageRepo.imgrepo project.manifest script.robin script.robin((PowerAutomateの前身であるWinAutomationを作っていた会社Softomotiveが開発したRPA言語がrobinみたいだ。))がフローの処理を記述したものになるので,このファイルをエディタ等で開く(UTF-16)と見ることが出来る。~ *** Dataverseに保存されている場合 [#x157a008] 組織アカウントの場合はMicrosoft Dataverseに保存される。~ DataverseはDBなので,DBへ問い合わせすればデータが取り出せるとは思うが未確認。~ *** デスクトップフローのコピー [#g839f58d] 上記のようにデスクトップフローのファイルは異なったユーザーで共有できない仕組みになっているので,OneDriveなどからファイルをコピーするといったことは出来ない。~ しかし以下のようにしたら,デスクトップフローをコピーすることが出来た。~ - コピー元のPowerAutomate Desktopを開いて,デスクトップフローを編集状態にする。~ - 編集>全て選択をクリックする。~ - Main画面で右クリックし,Ctrl-Cでコピーする。~ - テキストエディターを開き,新規ファイルを作成してペーストする。~ その後,ファイルに保存する。~ - コピー先のPCで作成したテキストファイルを開く。~ - 内容をすべて選択してクリップボードにコピーする。~ - コピー先のPCでPowerAutomate Desktopを開く。~ - デスクトップフローを新規作成する。~ - 編集画面でMain画面でペーストする。 - デスクトップフローを保存する。~ これで,デスクトップフローを別のPCの別アカウントでコピーすることが出来た。~ * Power Automate Desktopを使ってみる [#o1ac3f19] Power Automate Desktopを起動するとMicrosoftアカウントでのサインインを求められるので,使用しているMicrosoftアカウントでサインインする。~ Power Automate Desktopが起動したら,「国/地域の選択」で日本を選択して「開始する」をクリックする。~ 自動操作を登録するために,「新しいフロー」をクリックして,フローに名前を付けて「作成」をクリックする。 画面左側にはアクション(自動化機能)の一覧が表示され,画面右側では変数などの詳細設定が可能。~ アクションには,WEBブラウザの自動化アクションやExcelファイルの自動化アクションの他に,デスクトップアプリやメインフレームの操作,AzureやAWSのインスタンス操作,AI-OCRに利用アクション等,様々なアクションがある。~ ** 使ってみて気がついたこと [#k3ad1d82] - 動作がもっさり。~ Power Automate Desktopでデスクトップフローを作成していると,動作がすごくもっさりしていていて使いにくい。~ - ネットワーク上のリソースセキュリティの問題。~ ネットワーク上にあるブックやマクロがあるワークシートなどをEXCELで開く場合は,通常はセキュリティ的に実行出来ないようになっている。~ しかし,Power Automate DesktopのデスクトップワークフローでこれらのEXCELファイルの操作はなんの制限もなく実行できてしまう。~ - デスクトップワークフローが作成しにくい。~ デスクトップワークフローは,左にあるアクションのパーツをプログラム領域にドロップして,対話形式でプログラムしていく。~ フローは上から下にリスト型で表示されるだけで,編集などがスピーディーに行えない。~ - 例外処理がプログラムしにくい。~ アクション毎にエラー発生時の設定や処理を設定する必要があって,わかりにくい。~ - 同じアカウントを使って別のPCでのデスクトップワークフローは動作しないことが多い。~ キー入力(キーを設定するのが全く直感的でない)や暗号化した文字の入力などでは,別のPCで実行すると動作しなくなる。~ 常に同じPCでPower Automate Desktopを起動し,デスクトップワークフローを実行する,という実質的な制約があって使いにくい。~ - 自動化出来ない事がかなり多い。~ 例えば,プリンター設定画面で行わなければならないような印刷設定などは,うまく自動化出来ない。~ このようなネイティブ対応(Microsoft製のアプリ)していないものの自動化は,OCR機能や画面の座標などを利用するが,これらはPower Automate Desktopで管理はできないので,うまく動かないことが多い。~ - アプリケーションのUIが変更されたりすると動作しなくなる。~ アプリケーションのバージョンアップ時にはUI等も変更されることがある。こんな時はPower Automate Desktopも正常に動作しなくなってしまう。動くように修正するのも簡単では無い。~ - 操作毎にタイミング調整が必要になることが多い。~ Power Automate Desktopでの操作は高速に処理されるから正常に操作されるアプリケーションで正常に処理されたかどうかわからないが,うまく処理されない場合よくある。~ こんなときには,アプリケーションとのインターフェース時にタイミング調整(Wait)を細かく設定する必要がある。~ 実行しながら調整してかなければならないため,これは簡単な作業ではない。~ - 個人で使うにはライセンス料が高い。~ 有償機能を使いたい場合は,低価格のライセンスでも[[2248円/月>https://www.microsoft.com/ja-jp/power-platform/products/power-automate/pricing]]がかかり費用が高い。また契約には組織アカウント(Entra ID)が必要になるので,これは実質個人では利用できない。~
PC/RPA/Power Automate Desktop のバックアップソース(No. All)
現: 2025-02-18 (火) 15:38:26
yuji
Deleted an attach file: powerautomate.png at 2025-02-18 (火) 16:41:35
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