|
現: 2020-12-26 (土) 16:07:34 yuji |
| + | * Windows 7,10でブートローダーを復活させる [#t536cac0] |
| + | Windows Vistaから,ブートローダーがNT Loader(NTLDR)からbootmgrに変更になった。 |
| | | |
| + | なんらかの原因でブートしなくなったり,Linuxを追加インストールしてデュアルブートにした時に,ブートローダーをgrubからbootmgrに戻したいときなどに使用できるコマンドが用意されている。 |
| + | |
| + | これらのツールを使用してMBRを修復すれば,bootmgrがブート時に起動するように戻せる。 |
| + | |
| + | WindowsとLinuxでディアルブートにしている場合,grubでブートさせている場合にはbootmgrでのブートするようにMBRを修復しないで単にLinuxのパーテーションを削除した場合には,OSが起動しなくなるので注意する。 |
| + | |
| + | ** MBRを修復する [#h241e472] |
| + | Windows 7の場合はシステム回復ツールでコマンドプロンプトを起動する。システム回復ツールを起動するには以下のどちらかを行います。~ |
| + | - PCの電源ON後F8キーを何回が押して詳細ブートオプションを開き,コンピューターの修復を選択する~ |
| + | - システム修復ディスクを使ってPCの電源をONにする |
| + | |
| + | Windows 10の場合は以下のようにする。~ |
| + | - Windowsの設定>更新とセキュリティの回復で,「今すぐ再起動する」をクリックする~ |
| + | - トラブルシューティング>詳細オプション>コマンドプロンプトを選ぶ~ |
| + | - Windowsが再起動してコマンドプロンプト画面になる~ |
| + | |
| + | PCが通常のBIOSを使用している場合は, |
| + | > bootrec /fixMbr |
| + | を実行。UEFIの場合は,これはやらない。~ |
| + | その後, |
| + | > bootrec /fixboot |
| + | を実行する。 |
| + | |
| + | コマンドプロンプトの画面で,以下のコマンドを実行する~ |
| + | > bootrec /RebuildBcd |
| + | |
| + | コマンドプロンプトを終了して,PCをリブートする。~ |
| + | GRUBから元のbootmgrの画面が表示されて,Windows7や10が起動する。 |
| + | |
| + | * ブートローダー関連ツール [#jfed8794] |
| + | ** bcdboot [#tc0439b5] |
| + | ブートローダーをbootmgrに戻したり,ブートメニューを修復したりする場合に使用するコマンド。 |
| + | |
| + | 使用例:C:\Windowsから,Windows Boot Manager(bootmgr)と,その設定ファイル(BCDストア,\boot\bcd\以下)を復元する。 |
| + | > bcdboot c:\Windows /l ja-JP |
| + | |
| + | オプション |
| + | : source |Windowsのシステムルートを指定 |
| + | : /l | ロケールを指定(デフォルトはUS English) |
| + | : /s | システム パーティションのボリューム文字の指定。(通常使用しない) |
| + | : /v | verboseモード |
| + | : /m, /m GUID | OSローダーのGUIDを指定すると,そのローダーをブート可能エントリに追加する(省略時,グローバルオブジェクトのみ) |
| + | |
| + | 他にもあるが省略。 |
| + | |
| + | ** bcdedit [#ad6e8d44] |
| + | bootmgrが使用するBCDストアを編集するコマンド。~ |
| + | |
| + | Windows Vista以前のbootcfgコマンドみたいなもの。 |
| + | |
| + | 使用例:現在のBCDストア情報を表示する。 |
| + | > bcdedit |
| + | |
| + | 使用例:BCDストア情報をエクスポートする。/importも可能。 |
| + | > bcdedit /export c:\bcd.bak |
| + | |
| + | 使用例:新しくBCDストア情報を作成する。 |
| + | >bcdedit /createstore |
| + | |
| + | 他にも,エントリの中身を書き換えることが可能だが,通常はあまり使用しない。 |
| + | |
| + | ** bootrec [#wa442504] |
| + | ブート情報を,修復するコマンド。 |
| + | |
| + | このコマンドは,Windows PE(Preinstallation Environment)では使用できず,以下のWindows RE(Recovery Environment)の状態で使用出来る。~ |
| + | - インストールDVDでブートし,「コンピュータを修復する」を選んだ場合~ |
| + | - ハードディスクからブートし,F8メニューで「コンピュータの修復」を選んだ場合~ |
| + | - Windows 7のシステム復元ディスクでブートした場合 |
| + | |
| + | 使用例:MBRのみを修復する。ブート時に''Missing operating system''というエラーが出ている場合に有効。 |
| + | > bootrec /fixmbr |
| + | |
| + | 使用例:PBR(パーティションの先頭にあるブート情報)を修復する。 |
| + | > bootrec /fixboot |
| + | Vista/7以降をインストール後,xpなどをインストールして''NTLDR is missing''というエラーの場合に有効。 |
| + | |
| + | 使用例:ブート可能なWindowsをスキャンし,BCDストアにない情報を列挙する。 |
| + | > bootrec /scanos |
| + | |
| + | 使用例:ブート可能なWindowsをスキャンし,BCDストアに追加するかどうかを選択する。 |
| + | > bootrec /rebuildbcd |
| + | |
| + | ** bootsect [#hc0b466b] |
| + | ブート情報を,修復するコマンド。 |
| + | |
| + | bootrecと異なり,Windows PE環境でも使用可能。(ただしWindows Vista SP1のv2.1以降。また,v2.1では手動で追加する必要有り。Windows 7のPE環境は,v3.0で,デフォルトで組み込まれる。) |
| + | |
| + | 使用例:C:\にWindows Vista/7以降向けのブートローダー(bootmgr)を組み込む。 |
| + | > bootsect /nt60 c:\ |
| + | |
| + | 使用例:システムパーティションを自動選択し,Windows Vista/7以降向けのブートローダー(bootmgr)を組み込み,さらにMBRも初期化する。 |
| + | > bootsect /nt60 sys /mbr |
| + | |
| + | 使用例:システムパーティションを自動選択し,Windows XP向けのブートローダー(NTLDR)を組み込み,さらにMBRも初期化する。 |
| + | > bootsect /nt51 sys /mbr |
| + | しかしNTLDRの修復なら,XPのWindows回復コンソールから,fixboot,fixmbrコマンドを使った方が簡単で確実。 |