1: 2019-02-15 (金) 08:16:51 yuji ソース 2: 2019-02-15 (金) 08:19:37 yuji ソース
Attached file: python372jp.chm, Deleted an attach file: python372jp.chm at 2019-02-20 (水) 08:35:58
Line 1: Line 1:
* Pythonのドキュメントの日本語化とヘルプファイル [#j419f555] * Pythonのドキュメントの日本語化とヘルプファイル [#j419f555]
-Pythonを使っている人は''Pythonの公式ドキュメント''がマニュアルとなります。~+私はPython初心者で,''Pythonの公式ドキュメント''をマニュアルとしてよく見る。~
公式オリジナルの英語版が https://docs.python.org/3/ で公開されていて,その日本語に翻訳されたものが https://docs.python.jp/3/ で公開されている。~ 公式オリジナルの英語版が https://docs.python.org/3/ で公開されていて,その日本語に翻訳されたものが https://docs.python.jp/3/ で公開されている。~
-Pythonのドキュメントには,WindowsのHELPファイルがリリースされているが,日本語翻訳したものは公式にはリリースされていない。+PythonをインストールするとWindowsのヘルプファイルも提供されるが,日本語翻訳したものは公式にはリリースされていないみたい。
-一応,[[Python Japanese Environment>https://ja.osdn.net/projects/pythonjp/]]で,Python 2.7の日本語Windows HELPファイルがあるが,なぜかエラーが表示されて正常に表示されない。~ +一応,[[Python Japanese Environment>https://ja.osdn.net/projects/pythonjp/]]で,Python 2.7の日本語Windowsヘルプファイルがあるのだが,なぜかエラーが毎回表示されてしまう。また,最新のバージョンのものは残念ながら見つからない。
-また,最新のバージョンのものは残念ながら無い。+
-そこで,日本語翻訳されたWindowsのHELPファイルを作成してみることにした。+そこで,日本語翻訳されたWindowsのヘルプファイルを作成してみることにした。
[[Pythonドキュメント日本語訳プロジェクト>https://github.com/python-doc-ja/python-doc-ja]]の活動のおかげで,日本語訳のリソースは手に入れることが出来る。~ [[Pythonドキュメント日本語訳プロジェクト>https://github.com/python-doc-ja/python-doc-ja]]の活動のおかげで,日本語訳のリソースは手に入れることが出来る。~
-これを使用して,日本語のWindows HELPファイルを作成してみる。+これを使用して,日本語のPythonのヘルプファイルを作成してみる。
-* ソースコードからHTMLドキュメントを作成する [#vb732b95] +* ソースコードと日本語リソースを用意する [#vb732b95] 
-まず,Pythonのドキュメントから日本語のドキュメント(HTML)を作成する。+まず,Pythonのドキュメントから日本語のドキュメント(HTML)を作成してみる。
** ビルドに必要なツールを用意する [#zeba009d] ** ビルドに必要なツールを用意する [#zeba009d]
Line 23: Line 22:
** Pythonのソースコードを準備 [#p0d51217] ** Pythonのソースコードを準備 [#p0d51217]
-Pythonのドキュメントを作成するには,Pythonのソースコードが必要になる。+Pythonのドキュメントを作成するのに,Pythonのソースコードにドキュメントのソースも含まれているので必要になる。
-Pythonの[[公式サイト>https://www.python.org/]]から,Pythonのソースコードをダウンロードする。これは,日本語翻訳されたドキュメントのリソースを含んでいません。~+Pythonの[[公式サイト>https://www.python.org/]]から,Pythonのソースコードをダウンロードする。これは,日本語翻訳されたドキュメントのリソースを含んではいない。~
適当な作業ディレクトリで解凍する。 適当な作業ディレクトリで解凍する。
 + > wget https://www.python.org/ftp/python/3.7.2/Python-3.7.2.tgz
 > tar xvfz Python-3.7.2.tgz  > tar xvfz Python-3.7.2.tgz
 > cd Python-3.7.2  > cd Python-3.7.2
-別の方法として,[[Pythonドキュメント日本語訳プロジェクト>https://github.com/python-doc-ja/python-doc-ja]]から,日本語翻訳ドキュメントが含まれたPythonのソースコードをダウンロード出来る。+別の方法として,[[Pythonドキュメント日本語訳プロジェクト>https://github.com/python-doc-ja/cpython-doc-intl]]から,Sphinxの設定が含まれたPythonのソースコードをダウンロード出来る。
-ただ,翻訳作業が終了後リポジトリが更新されるので,最新バージョンが用意されるまでは時間がかかる。02/08/2019時点での最新版は3.6.5だった。+ただ,翻訳作業が終了後にリポジトリが更新されるので,最新バージョンが用意されるまでは時間がかかる。いまのところ用意されている最新版は3.6.5だった。
 > git clone https://github.com/python-doc-ja/cpython-doc-intl  > git clone https://github.com/python-doc-ja/cpython-doc-intl
 > cd cpython-doc-intl  > cd cpython-doc-intl
 > git checkout intl-3.6  > git checkout intl-3.6
-この場合,ディレクトリ構成は以下のようになる。 +** 翻訳済みリソースをTransifexからダウンロードする [#sb5a1327] 
- cpython-doc-intl/         <- cpython-doc-intl をチェックアウトしたもの +Pythonの[[公式サイト>https://www.python.org/]]からのソースコードには日本語化したドキュメントが入っていないので, Pythonドキュメントプロジェクト [[transifex>https://www.transifex.com/python-doc/]] で日本語の翻訳作業が行われているので,そこから日本語訳リソースをダウンロードする。
-   : +
-   : +
-   Doc/                   <- 原文に日本語版用の差分を加えたもの +
-       locale/             <- py36-locale をチェックアウトしたもの +
-         .tx/config      <- Transifex プロジェクトの設定ファイル +
-         ja/LC_MESSAGES/  <- Transifex からダウンロードした翻訳ファイル (.po ファイル) +
-   : +
-   :+
-[[Pythonドキュメント日本語訳プロジェクト>https://github.com/python-doc-ja/python-doc-ja]]からダウンロードした場合は,以下の翻訳ドキュメントのリソースをダウンロードする必要はない。 +Pythonドキュメントプロジェクト [[transifex>https://www.transifex.com/python-doc/]] に参加して,翻訳作業を行うことが出来る。(翻訳作業は大変な労力が必要なので多くの人の協力が必要。参加したい。)
- +
-** 翻訳済みリソースをTransifexからダウンロードする [#sb5a1327] +
-Pythonの[[公式サイト>https://www.python.org/]]からのソースコードには日本語化したドキュメントが入っていないので, Pythonドキュメント日本語訳プロジェクト [[transifex>https://www.transifex.com/]] で翻訳作業を行われているので,そこから日本語訳リソースをダウンロードする。+
-Pythonドキュメント日本語訳プロジェクト [[transifex>https://www.transifex.com/]] に参加して,翻訳作業を行うことが出来る。(翻訳作業は大変な労力が必要なので多くの人の協力が必要。参加したい。)+Pythonドキュメント日本語訳プロジェクトのリソースを使う場合は,[[transifex>https://www.transifex.com/]]のアカウントを作成する必要はない。
-まず,Pythonドキュメント日本語訳プロジェクト [[transifex>https://www.transifex.com/]] でアカウントを作成する。+まず,[[transifex>https://www.transifex.com/]] でアカウントを作成する。アカウントが作成できたらAPIキーを作成しておく。(翻訳者として登録しない場合は,アカウントを使用できるのは''15日間''。)
-アカウントが作成できたら,''~/.transifexrc''ファイルを以下の内容で作成する。+''~/.transifexrc''ファイルを以下の内容で作成する。
 [https://www.transifex.com]  [https://www.transifex.com]
 hostname = https://www.transifex.com  hostname = https://www.transifex.com
- token =+ token = xxxxxxxxxxxxxx
 username = <ユーザー名>  username = <ユーザー名>
 password = <パスワード>  password = <パスワード>
-翻訳者として登録しない場合は,アカウントを使用できるのは''15日間。''+tokenには,作成したAPIキーを設定する。
翻訳のチームに参加ボタンを押して参加を表明し,承認されれば(メールで送られてくる),翻訳リソースをダウンロードできるようになる。~ 翻訳のチームに参加ボタンを押して参加を表明し,承認されれば(メールで送られてくる),翻訳リソースをダウンロードできるようになる。~
-Pythonドキュメント日本語訳プロジェクト [[transifex>https://www.transifex.com/]] での翻訳作業の成果を, [[Pythonドキュメント日本語訳プロジェクト>https://github.com/python-doc-ja/python-doc-ja]] に公開しているようだ。~+Pythonドキュメントプロジェクト [[transifex>https://www.transifex.com/python-doc/]] での翻訳作業の成果を, [[Pythonドキュメント日本語訳プロジェクト>https://github.com/python-doc-ja/python-doc-ja]] に公開しているようだ。~
-[[Pythonドキュメント日本語訳プロジェクト>https://github.com/python-doc-ja/python-doc-ja]]のリポジトリは,バージョン3.6.5は,自由にダウンロードできる。(02/08/2019時点)~ +翻訳作業を行っている [[transifex>https://www.transifex.com/python-doc/]] から,直接バージョン3.7.2の.poファイルをダウンロード(作業中で未完成だが)する場合は,
-バージョン3.6.5の翻訳リソース.poファイルがgithubで公開されているので,それをダウンロードする場合は以下のようにする。+ > mkdir locale
- > cd Doc +
- > git clone https://github.com/python-doc-ja/py36-locale locale+
 > cd locale  > cd locale
-で取得できる。.poファイルは,Doc/locale/ja/LC_MESSAGES/にダウンロードされる。 + > tx init 
- +のようにして,ソースファイル名を入力するところでctrl-Cで止める。
-バージョン3.7.2の場合は, +
- > cd Doc +
- > git clone https://github.com/python-doc-ja/py37-locale locale +
- > cd locale +
-とすれば良いと思われるが,残念ながらまだリポジトリにアップされていない。(翻訳作業自体は進んでいる。) +
- +
-翻訳作業を行っている transifexから直接バージョン3.7.2の.poファイルをダウンロードする場合は,~ +
- > locale+
 > tx config mapping-remote https://www.transifex.com/python-doc/python-newest/  > tx config mapping-remote https://www.transifex.com/python-doc/python-newest/
として,txの設定ファイル''.tx/config''を作成する。~ として,txの設定ファイル''.tx/config''を作成する。~
 +
そして,.tx/configファイルを, そして,.tx/configファイルを,
 + awk '/file_filter/{sub("translations/python-newest.","",$3);print $1 " " $2 " " $3;print "source_file = pot/" $3;} !/file_filter/{print $0}' config | awk '/file_filter|source_file/{sub("/<lang>","",$3);print $1 " " $2 " " $3;} !/file_filter|source_file/{print $0}' | awk '/file_filter|source_file/{sub("--","/",$3);print $1 " " $2 " " $3;} !/file_filter|source_file/{print $0}' | awk '/file_filter/{sub("= ","= <lang>/LC_MESSAGES/",$0);print $0;} !/file_filter/{print $0}' | awk '/source_file/{sub(/\.po/,".pot",$3);print $0;} !/source_file/{print $0}' | awk '{sub("type = PO","",$0);print $0;}' | awk '/host/{print $0;print "type = PO";} !/host/{print $0}' > config.1
 + awk '/file_filter|source_file/{sub("email_", "email.",$3);print $1 " " $2 " " $3;} !/file_filter|source_file/{print $0}' config.1 | awk '/file_filter|source_file/{sub("http_", "http.",$3);print $1 " " $2 " " $3;} !/file_filter|source_file/{print $0}' | awk '/file_filter|source_file/{sub("logging_", "logging.",$3);print $1 " " $2 " " $3;} !/file_filter|source_file/{print $0}' | awk '/file_filter|source_file/{sub("os_", "os.",$3);print $1 " " $2 " " $3;} !/file_filter|source_file/{print $0}' | awk '/file_filter|source_file/{sub("tkinter_", "tkinter.",$3);print $1 " " $2 " " $3;} !/file_filter|source_file/{print $0}' | awk '/file_filter|source_file/{sub("unittest_", "unittest.",$3);print $1 " " $2 " " $3;} !/file_filter|source_file/{print $0}' | awk '/file_filter|source_file/{sub("urllib_", "urllib.",$3);print $1 " " $2 " " $3;} !/file_filter|source_file/{print $0}' | awk '/file_filter|source_file/{sub("xml_", "xml.",$3);print $1 " " $2 " " $3;} !/file_filter|source_file/{print $0}' | awk '/file_filter|source_file/{sub("xmlrpc_", "xmlrpc.",$3);print $1 " " $2 " " $3;} !/file_filter|source_file/{print $0}' | awk '/file_filter|source_file/{sub("glossary_", "glossary",$3);print $1 " " $2 " " $3;} !/file_filter|source_file/{print $0}' | awk '/file_filter|source_file/{sub("dom_", "dom.",$3);print $1 " " $2 " " $3;} !/file_filter|source_file/{print $0}' | awk '/file_filter|source_file/{sub("etree_elementtree", "etree.elementtree",$3);print $1 " " $2 " " $3;} !/file_filter|source_file/{print $0}' | awk '/file_filter|source_file/{sub("sax_", "sax.",$3);print $1 " " $2 " " $3;} !/file_filter|source_file/{print $0}' > config.2
 + awk '/file_filter|source_file/{sub("2_0", "2.0",$3);print $1 " " $2 " " $3;} !/file_filter|source_file/{print $0}' config.2 | awk '/file_filter|source_file/{sub("2_1", "2.1",$3);print $1 " " $2 " " $3;} !/file_filter|source_file/{print $0}' | awk '/file_filter|source_file/{sub("2_2", "2.2",$3);print $1 " " $2 " " $3;} !/file_filter|source_file/{print $0}' | awk '/file_filter|source_file/{sub("2_3", "2.3",$3);print $1 " " $2 " " $3;} !/file_filter|source_file/{print $0}' | awk '/file_filter|source_file/{sub("2_4", "2.4",$3);print $1 " " $2 " " $3;} !/file_filter|source_file/{print $0}' | awk '/file_filter|source_file/{sub("2_5", "2.5",$3);print $1 " " $2 " " $3;} !/file_filter|source_file/{print $0}' | awk '/file_filter|source_file/{sub("2_6", "2.6",$3);print $1 " " $2 " " $3;} !/file_filter|source_file/{print $0}' | awk '/file_filter|source_file/{sub("2_7", "2.7",$3);print $1 " " $2 " " $3;} !/file_filter|source_file/{print $0}' | awk '/file_filter|source_file/{sub("3_0", "3.0",$3);print $1 " " $2 " " $3;} !/file_filter|source_file/{print $0}' | awk '/file_filter|source_file/{sub("3_1", "3.1",$3);print $1 " " $2 " " $3;} !/file_filter|source_file/{print $0}' | awk '/file_filter|source_file/{sub("3_2", "3.2",$3);print $1 " " $2 " " $3;} !/file_filter|source_file/{print $0}' | awk '/file_filter|source_file/{sub("3_3", "3.3",$3);print $1 " " $2 " " $3;} !/file_filter|source_file/{print $0}' | awk '/file_filter|source_file/{sub("3_4", "3.4",$3);print $1 " " $2 " " $3;} !/file_filter|source_file/{print $0}' | awk '/file_filter|source_file/{sub("3_5", "3.5",$3);print $1 " " $2 " " $3;} !/file_filter|source_file/{print $0}' | awk '/file_filter|source_file/{sub("3_6", "3.6",$3);print $1 " " $2 " " $3;} !/file_filter|source_file/{print $0}' | awk '/file_filter|source_file/{sub("3_7", "3.7",$3);print $1 " " $2 " " $3;} !/file_filter|source_file/{print $0}' > config.3
 + copy config.3 config
 + del config.1 config.2 config.3
 +とかして((もっと良い方法があると思うが,わからない。)),
 [main]  [main]
 host = https://www.transifex.com  host = https://www.transifex.com
Line 90: Line 76:
 [python-newest.about]  [python-newest.about]
 file_filter = <lang>/LC_MESSAGES/about.po  file_filter = <lang>/LC_MESSAGES/about.po
- source_file = pot/about.po+ source_file = pot/about.pot
 source_lang = en  source_lang = en
 [python-newest.bugs]  [python-newest.bugs]
 file_filter = <lang>/LC_MESSAGES/bugs.po  file_filter = <lang>/LC_MESSAGES/bugs.po
- source_file = pot/bugs.po+ source_file = pot/bugs.pot
 source_lang = en  source_lang = en
 [python-newest.c-api--abstract]  [python-newest.c-api--abstract]
 file_filter = <lang>/LC_MESSAGES/c-api/abstract.po  file_filter = <lang>/LC_MESSAGES/c-api/abstract.po
- source_file = pot/c-api--abstract.po+ source_file = pot/c-api/abstract.pot
 source_lang = en  source_lang = en
  :   :
Line 106: Line 92:
のような構成に修正する。 のような構成に修正する。
-そして,+修正が終わったら,
 > tx pull -l ja  > tx pull -l ja
-とすると,.poファイルがダウンロードできる。+とすると,現在翻訳作業中の.poファイルがダウンロードできる。 
 + 
 +*** Pythonドキュメント日本語訳プロジェクトのリソースを使う場合 [#n16ba263] 
 +[[Pythonドキュメント日本語訳プロジェクト>https://github.com/python-doc-ja/python-doc-ja]]のリポジトリに日本語訳されたドキュメントリソースがある。最新はバージョン3.6.5。このバージョンで良ければ,以下のようにして.poファイルをダウンロードする。~ 
 + > cd Doc 
 + > git clone https://github.com/python-doc-ja/py36-locale locale 
 +.poファイルは,Doc/locale/ja/LC_MESSAGES/にダウンロードされる。 
 + 
 +バージョン3.7.2の場合は, 
 + > cd Doc 
 + > git clone https://github.com/python-doc-ja/py37-locale locale 
 +とすれば良いと思われるが,残念ながらまだリポジトリにアップされていない。(翻訳作業自体は進んでいる。)
* 日本語ドキュメント(HTML)を作成 [#w722d888] * 日本語ドキュメント(HTML)を作成 [#w722d888]
-Sphinxを使用して日本語ドキュメントが出力されるように,''conf.py''ファイルのGeneral configurationのどこかに,以下の設定を追加する。+Sphinxを使用してHTMLの日本語ドキュメントが出力されるように,''conf.py''ファイルのGeneral configurationを,以下の追加・修正をする。
 language = 'ja'  language = 'ja'
 locale_dirs = ['locale/']  locale_dirs = ['locale/']
 gettext_compact = False  gettext_compact = False
 +  :
 +  :
 + #today_fmt = '%B %d, %Y'                              <-- コメントアウト
翻訳した.poファイルを使用して,ドキュメントファイル(HTMLファイル)をビルドしてみる。~ 翻訳した.poファイルを使用して,ドキュメントファイル(HTMLファイル)をビルドしてみる。~
-Sphinxを使用して,以下のようにしてドキュメントをビルド作成する。 
- > cd .. 
 > make clean html  > make clean html
Line 123: Line 121:
これでうまく行けば,''日本語訳されたHTMLのドキュメント''がDoc/build/htmlに作成される。 これでうまく行けば,''日本語訳されたHTMLのドキュメント''がDoc/build/htmlに作成される。
 +
 +* Windowsのヘルプファイルchmを作成する [#s57c9c9b]
 +HTMLのドキュメントが作成出来ていれば,Windowsで使われるヘルプファイルである.chmファイルを作成できる。
 +
 +作成するには,Microsoftの [[HTML Help Workshop>https://www.microsoft.com/en-us/download/details.aspx?id=21138]] が必要になる。
 +
 +** .chmファイルを作成する [#a6884bf6]
 +DocディレクトリにMakefile等があるので,それを使ってHTML Help Workshopが使用するプロジェクトファイルを作成する。
 + > make htmlhelp
 +Doc\build\htmlhelpに,HTMLファイルとpythonxxx.hhp,pythonxxx.hhc,pythonxxx.hhk,pythonxxx.stpが作成されている。
 +
 +pythonxxx.hhpをダブルクリックしてHTML Help Workshopを起動しコンパイルすれば,Doc\build\htmlにpythonxxx.chmファイルが作成される。
 +
 +この時,locale以下に翻訳リソースがない場合,''build/htmlhelp''ディレクトリには英語のHTMLファイルがセットされてしまう。当然,HTML Help Workshopでコンパイルしても日本語ヘルプファイルにはならない。~
 +
 +もし日本語化されたHTMLファイルが''build\html''にある場合,''build\htmlhelp''出来たpythonxxx.hhp,pythonxxx.hhc,pythonxxx.hhk,pythonxxx.stpを,''build\html''にコピーして''build\html''のpythonxxx.hhpをダブルクリックしてHTML Help Workshopを起動しコンパイルすれば,ほぼ日本語化されたpythonxxx.chmファイルが作成することもできる。
* LaTeXを使ってPDFファイルを作成する [#dac558c6] * LaTeXを使ってPDFファイルを作成する [#dac558c6]
-[[LaTeX>https://ja.wikipedia.org/wiki/LaTeX]]を使用して,PDFファイルを作成する。+Sphinxでは,[[LaTeX>https://ja.wikipedia.org/wiki/LaTeX]]を使用してTeX日本語ドキュメントを出力出来て,そこからPDFファイルを作成できる。
-この場合,LaTeXやその他の周辺ツール,スタイルファイルなどが必要になる。+この場合,LaTeX([[W32Tex>https://texwiki.texjp.org/?W32TeX]]を使ってる)やその他の周辺ツール,スタイルファイルなどが必要になる。
-Sphinxは,デフォルトエンコーディングとしてUTF-8で処理するので,対応を確認をしておく。 +日本語用のクラスファイルは,pTeXに付属するjarticle, jreport, jbookや,pLaTeX2eのjsarticle, jsbookがある。~ 
- > platex --help +LaTeXでは,article, report, bookは,それぞれ論文,報告書,書籍用というように使い分けするようだ。
-  : +
- -kanji=STRING          set Japanese encoding (STRING=euc|jis|sjis|utf8) +
-  : +
-と,表示されれば大丈夫だと思う。+
-日本語用のクラスファイルは,pTeXに付属するjarticle, jreport, jbookと,奥村晴彦氏によるpLaTeX2eのドキュメントクラスjsarticle, jsbookがある。~ +''conf.py''ファイルのOptions for LaTeX outputにある使用するエンジンを''xelatex''をコメントアウトする。 
-LaTeXでは,article, report, bookは,それぞれ論文,報告書,書籍用というように,文書量・用途なんかに応じて使い分けされる。+ #latex_engine = 'xelatex' 
 +Sphinxのクラスでhowto, manualは,howtoが短い文書,manualが長い文書用に利用されるようだ。
-この日本語を出力用のクラスファイルを利用するには,''conf.py''ファイルのOptions for LaTeX outputに,以下のような設定を追加する。~ +''conf.py''ファイルの''latex_elements['preamble']''に,以下のように追加する。 
-また,使用するエンジンを''xelatex''''pdfplatex''に変更する。 + latex_elements['preamble'] = r''' 
- latex_engine = 'pdfplatex+ \authoraddress{ 
- latex_docclass = {"howto": "jsarticle", "manual": "jsbook"+   \sphinxstrong{Python Software Foundation}\\ 
-howto, manualはSphinx独自のクラスファイルで,howtoが短い文書,manualが長い文書用に利用されるようだ。~ +   Email: \sphinxemail{docs@python.org
-この設定を行うと,howto, manualがそれぞれjsarticle, jsbookをクラスファイルとして利用されるようになる。+ } 
 + \let\Verbatim=\OriginalVerbatim 
 + \let\endVerbatim=\endOriginalVerbatim 
 + \usepackage[utf8]{inputenc} 
 + \DeclareUnicodeCharacter{017F}{\={s}} 
 + \DeclareUnicodeCharacter{212A}{\={.}} 
 +  : 
 +  :
** texファイルを作成して,さらにpdfファイルを作成する [#ab6bf0be] ** texファイルを作成して,さらにpdfファイルを作成する [#ab6bf0be]
-DocディレクトリにMakefile等があるので,それを使ってPDFを作成する。~ +DocディレクトリにMakefile等があるので,それを使ってtexファイルを作成する。
-まずtexファイルを作成する。+
 > make latex PAPER=a4  > make latex PAPER=a4
この時,文書サイズをA4かletterか指定できる。~ この時,文書サイズをA4かletterか指定できる。~
うまくいくと,build/latexディレクトリに.texファイルが作成されている。 うまくいくと,build/latexディレクトリに.texファイルが作成されている。
 +
 +いくつかの.texファイル(library.tex,howto-logging.tex,using.tex)で画像を読み込んでいるがエラーが出るので,
 + \usepackage[dvipdfmx]{graphicx}
 +
 + \usepackage{sphinx}
 +の前あたりに追加する。
texファイルからPDFファイルに変換してみる。 texファイルからPDFファイルに変換してみる。
 + > cd build/latex
 > make all-pdf-ja  > make all-pdf-ja
これで,うまく行けばPDFファイルが作成される。 これで,うまく行けばPDFファイルが作成される。
- 
-* Windowsのヘルプファイルchmを作成する [#s57c9c9b] 
-HTMLのドキュメントが作成出来ていれば,Windowsで使われるヘルプファイルである.chmファイルを作成できる。 
- 
-作成するには,Microsoftの [[HTML Help Workshop>https://www.microsoft.com/en-us/download/details.aspx?id=21138]] が必要になる。~ 
-Visual Studioを使っていっれば,既にインストールされていると思う。 
- 
-** .chmファイルを作成する [#a6884bf6] 
-DocディレクトリにMakefile等があるので,それを使ってHTML Help Workshopが使用するプロジェクトファイルを作成する。 
- > make htmlhelp 
-Doc\build\htmlhelpに,HTMLファイルとpythonxxx.hhp,pythonxxx.hhc,pythonxxx.hhk,pythonxxx.stpが作成されている。 
- 
-pythonxxx.hhpをダブルクリックしてHTML Help Workshopを起動しコンパイルすれば,Doc\build\htmlにpythonxxx.chmファイルが作成される。 
- 
-この時,locale以下に翻訳リソースがない場合,''build/htmlhelp''ディレクトリにはオリジナル英語のHTMLファイルがセットされてしまう。~ 
-当然,HTML Help Workshopでコンパイルしても日本語ヘルプファイルにはならない。~ 
- 
-もし日本語化されたHTMLファイルが''build\html''にある場合,''build\htmlhelp''出来たpythonxxx.hhp,pythonxxx.hhc,pythonxxx.hhk,pythonxxx.stpを,''build\html''にコピーして''build\html''のpythonxxx.hhpをダブルクリックしてHTML Help Workshopを起動しコンパイルすれば,ほぼ日本語化されたpythonxxx.chmファイルが作成される。 
* 作成した日本語ドキュメント [#v8d8ec6c] * 作成した日本語ドキュメント [#v8d8ec6c]
-作成したバージョン3.7.2の日本語ヘルプファイル:#ref(python372jp.chm)+作成したバージョン3.7.2の日本語ヘルプファイル:&ref(python372jp.chm);


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