2: 2017-12-02 (土) 06:32:54 yuji ソース 現: 2020-12-26 (土) 15:07:53 yuji ソース
Attached file: km-0411.ini
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* Raspbianのインストール [#j43b6f52] * Raspbianのインストール [#j43b6f52]
 +Raspberry Piに,OSとしてRaspbian((最新バージョンはRaspberry Pi OSという名前に変わった)) with Desktopをインストールしてみた。
-Raspberry Pi3Bに[[Raspbian Stretch with Desktop>https://www.raspberrypi.org/downloads/raspbian/]]をインストールした。以前は,Raspbian Jessieを入れていたが,インストール方法はほぼ同じ。+最新のバージョンのRasbianとしては4代目であるRaspbian Buster with desktopが,06/24/2019にリリースされている。RaspbianはRaspberry Pi向けに調整したDebian(Raspberry Pi+Debian=Raspbian)ということみたい。
-注意するのは使用するMicroSDカード。Raspberry Piでは,問題なく使用できるMicroSD/SDカードをけっこう選ぶ。使用中,[[トラブルが出るMicroSDカード>../../SDカードの相性]]ってのが意外と多くある。~ +Raspberry Pi3Bに[[Raspbian Stretch with Desktop>https://www.raspberrypi.org/downloads/raspbian/]]を,Pi4Bには[[Raspbian Buster with Desktop>https://www.raspberrypi.org/downloads/raspbian/]]をインストールした。以前のPi BやPi 2BにはRaspbian Jessieを入れていたが,インストール方法はほぼ同じ。
-おすすめな''TOSHIBAのものだと概ね大丈夫''なので,理由がなければTOSHIBAのMicroSDカードを使用するようにする。+
-以下は,通常行う,''モニターやキーボード,マウスを使用しないでOSをインストールする''手順を説明します。~ +注意するのは使用するMicroSDカード。Raspberry Piでは問題なく使用できるMicroSD/SDカードをけっこう選ぶ。使用中[[トラブルが出るMicroSDカード>../../SDカードの相性]]ってのが意外と多くある。~ 
-Raspbianのサイトではモニター・キーボード,マウスを接続した上でのインストールの説明になっているが,多くのRaspberryPiの使用環境がPCと同様の機器を用意するのが難しいから。+経験的に''TOSHIBAのものだと概ね大丈夫''なので,理由がなければTOSHIBAのMicroSDカードを使用するようにしたほうがよい。 
 + 
 +以下は,''モニターやキーボード,マウスを使用しないでOSをインストールする''手順をメモしておく。~
** DownloadしたRaspbianをMicroSDに書き込む [#a6b6cd3b] ** DownloadしたRaspbianをMicroSDに書き込む [#a6b6cd3b]
-Download((ミラーサイト: http://ftp.jaist.ac.jp/pub/raspberrypi/raspbian/images/ なんかが早くダウンロードできる。))した2018-04-18-raspbian-stretch.zipを解凍して, [[Win32DiskImager>https://ja.osdn.net/projects/sfnet_win32diskimager/]] を使用して,Micro SDカード(16GB)に書きこんだ。+Download((ミラーサイト: http://ftp.jaist.ac.jp/pub/raspberrypi/raspbian/images/ なんかが早くダウンロードできる。))した2018-04-18-raspbian-stretch.zipを解凍して, Windowsマシンで[[Etcher>https://etcher.io/]] を使用してそのまま容量が8GB以上のMicro SDカードに書きこむか,もしくはzipファイルを解凍して2019-04-08-raspbian-stretch.imgを [[Win32DiskImager>https://ja.osdn.net/projects/sfnet_win32diskimager/]] を使って,容量が8GB以上のMicro SDカードに書きこむ。
-64GB,128GBなどの大きな容量のMicroSDカードを使用する場合には, [[Etcher>https://etcher.io/]] で書き込む必要がある。 [[Win32DiskImager>https://ja.osdn.net/projects/sfnet_win32diskimager/]] で書き込んだ場合は,ブート出来ない。+64GB,128GBなどの大きな容量のMicroSDカードを使用する場合には, [[Etcher>https://etcher.io/]] で書き込む必要がある。 [[Win32DiskImager>https://ja.osdn.net/projects/sfnet_win32diskimager/]] で書き込んだ場合はブート出来ない。
-これは,64GB,128GBのMicroSDカードは大抵exFATでフォーマットされて販売されている。Raspberry Piでは,最初のパーテーションがFAT/FAT32でないとブートローダーがロードできないので,結果,ブート出来ないのが理由。+64GBや128GBといった大きな容量のSD/MicroSDカードを使用する場合は,購入したときには大抵exFATでフォーマットされているので,Raspbianのイメージを書き込んでもブート出来ない場合がある。これは,Raspberry Piでは最初のパーテーションがFAT/FAT32でないとブートローダーがロードできないため。
-MicroSDカードをFAT32でフォーマットし直せば使えるのではあるが, [[SD card Formatter 5.0>https://www.sdcard.org/jp/index.html]] では64GB以上だとFAT32でフォーマット出来なくなってしまっている。+MicroSDカードをFAT32でフォーマットし直せば使えるのではあるが, [[SD card Formatter>https://www.sdcard.org/jp/index.html]] では64GB以上だとexFATでフォーマットされる。
-なので,古いSD card Formatter 4.0を使ってフォーマット(論理サイズ調整をONにして)すれば,FAT32でフォーマット出来ます。~+なので,古い&ref(SP27608.exe,HP USB Disk Storage Format Tool); や &ref(diskformatter2_124.exe,BuffaloのDiskFormatter2); なんかを使えばFAT32でフォーマットできる。(もしくは,パーテーションを操作できるツールを使う)~
あとは,通常通りイメージファイルを書き込めば,64GB,128GBのMicroSDカードでも使用出来る。 あとは,通常通りイメージファイルを書き込めば,64GB,128GBのMicroSDカードでも使用出来る。
-モニターやキーボード,マウスを接続しないでインストールするため,&font(Red){ブートパーテーションに空のファイルでsshを作成};した。こうすると,最初にブート後SSHでログイン出来るようになる。~ +&shiftnote; 
-書き込んだMicroSDカードの/bootパーテーションはFATなため,Windowsマシンからでも直接編集出来る。+ 
 +** 書き込んだSD/MicroSDカードを少し編集する [#se18eb5e] 
 +''モニターやキーボード,マウスを接続しないでインストールするため'',&font(Red){ブートパーテーションに空の内容でsshというファイル名のファイルを作成};した。こうすると,最初にブート後SSHでログイン出来るようになる。~ 
 +書き込んだSD/MicroSDカードの/bootパーテーションはFAT/FAT32なため,Windowsマシンからでも直接編集出来る。
モニターやキーボード,マウスを使用しない場合,インストール後の各種設定を行うためにリモート接続する必要がある。~ モニターやキーボード,マウスを使用しない場合,インストール後の各種設定を行うためにリモート接続する必要がある。~
Line 29: Line 34:
といった方法がある。 といった方法がある。
-会社とか家のローカルネットワークにRaspberry Piを接続出来る場合,有線LAN接続でDHCPクライアントで自動でIP Addressがアサインされるので,有線LANでSSHログインしてインストールするのがやりやすいとは思う。無線LANでも前もって,設定ファイルを用意すれば,同様に使用することが出来る。~+家のローカルネットワークにRaspberry Piを接続出来る場合,有線LAN接続でDHCPクライアントで自動でIP Addressがアサインされるので,有線LANでSSHログインしてインストールするのがやりやすいとは思う。無線LANでも前もって,設定ファイルを用意すれば,同様に使用することが出来る。~
今回はこの方法で,SSHログインでインストールを行うことにした。~ 今回はこの方法で,SSHログインでインストールを行うことにした。~
-Pi3Bのシリアルポートを使用してPCと接続しシリアルコンソールを使用すれば,LANケーブルも接続しないでOSのインストールと各種設定することが出来る。+Pi3Bのシリアルポートを使用してPCと接続しシリアルコンソールを使用すれば,LANケーブルも接続しないで,OSのインストールと各種設定を行うことが出来る。
-** 有線LANで接続する [#r92ac723] +*** 有線LANで接続する場合 [#r92ac723] 
-LANケーブルを接続し,USBケーブルで電源を供給してしばらくたったら,PuTTYを使ってログインする。 +この場合,準備は上記のブートパーテーション(/boot)に空のファイルでsshを作成してしておくだけでOK。 
- ユーザ名:pi +LANケーブルを接続し,USBケーブルで電源を供給してしばらくたったらPuTTYなんかでSSHログインする。
- パスワード:raspberry+
この時,Raspberry PiにDHCPでアサインされたIP Addressを知らないと接続できない。~ この時,Raspberry PiにDHCPでアサインされたIP Addressを知らないと接続できない。~
Line 49: Line 53:
とかすればわかる。 とかすればわかる。
-&shiftnote;+Pi4では,LANチップがBroadcom BCM54213Pに変更されて,これに伴い''dc:a6:32で始まるMACアドレスに変更されている。''
-** 接続にWLANを使用する場合 [#c0e0038e]+*** 接続にWLANを使用する場合 [#c0e0038e]
モニターやキーボード,マウスを接続しないでインストールする時にWLANを使用する場合には,指定するアクセスポイントに接続してdhcpを使用してNetworkに接続するということが必要になる。 モニターやキーボード,マウスを接続しないでインストールする時にWLANを使用する場合には,指定するアクセスポイントに接続してdhcpを使用してNetworkに接続するということが必要になる。
-無線LANを使う場合,/bootにwpa_supplicant.confを作成しておけば,ブート時に使用してくれるようだ。~+無線LANを使う場合,/bootに''wpa_supplicant.conf''を作成しておけば,ブート時に使用してくれるようだ。~
最初にブート後,/boot/wpa_supplicant.confを/etc/wpa_supplicant/wpa_supplicant.confにコピー後,/boot/wpa_supplicant.confは削除される。 最初にブート後,/boot/wpa_supplicant.confを/etc/wpa_supplicant/wpa_supplicant.confにコピー後,/boot/wpa_supplicant.confは削除される。
-/boot/wpa_supplicant.confは以下のように作成しておく+''/boot/wpa_supplicant.conf''を以下のように作成しておく。
 ctrl_interface=/var/run/wpa_supplicant  ctrl_interface=/var/run/wpa_supplicant
 country=JP  country=JP
Line 75: Line 79:
Raspberry PiのIPアドレスを知るのは,有線LANと同様。 Raspberry PiのIPアドレスを知るのは,有線LANと同様。
-** 接続にシリアルポートを使用する場合 [#af53ed44]+*** 接続にシリアルポートを使用する場合 [#af53ed44]
有線LANも無線LANも使用できない場合は,GPIOコネクタのシリアルポートを使用して,シリアル 有線LANも無線LANも使用できない場合は,GPIOコネクタのシリアルポートを使用して,シリアル
コンソールでログインするようにする。 コンソールでログインするようにする。
-この場合,''Raspberry Pi3BとZeroW''の場合は,/boot/config.txtに追加する。~+この場合,''Raspberry Pi3BとZeroW''の場合は,
 core_freq=250  core_freq=250
 +''Raspberry Pi4B''の場合は,
 + enable_uart=1
 +を,''/boot/config.txt''に追加する。~
Piのヘッダピンの以下のシリアルポート信号をPCのCOMポートと接続する。 Piのヘッダピンの以下のシリアルポート信号をPCのCOMポートと接続する。
Line 95: Line 102:
* 各種環境設定 [#rd4aac85] * 各種環境設定 [#rd4aac85]
-最初に起動したら,SSHでリモートログインする。+Raspberry PiにACアダプター等で電源を接続して最初に起動したら,SSHでリモートログインする。~
利用できるデフォルトのユーザーアカウントは,piユーザーとrootユーザー。 利用できるデフォルトのユーザーアカウントは,piユーザーとrootユーザー。
 pi:raspberry  pi:raspberry
- root:raspbian+ root:パスワードは設定されていない
piユーザーでログインする。 piユーザーでログインする。
-まず,デフォルトで登録されているpiユーザのパスワードを,変更する。(raspi-configでも出来る)+まず,デフォルトで登録されているpiユーザのパスワードを変更する。(raspi-configでも出来る)
 $ sudo passwd pi  $ sudo passwd pi
ルール無しでパスワードを設定できる。~ ルール無しでパスワードを設定できる。~
Line 131: Line 138:
 Japan  Japan
- Change Locale~ - Change Locale~
- ja_JP.UTF-8 UTF-8 + ja_JP.UTF-8 
-を追加して,デフォルトをja_JP.UTF-8 UTF-8にする。~+を追加して,デフォルトをja_JP.UTF-8にする。~
~もしくは,/etc/locale.genファイルのja_JP.UTF-8 UTF-8を有効にして(#を削除する), ~もしくは,/etc/locale.genファイルのja_JP.UTF-8 UTF-8を有効にして(#を削除する),
 # locale-gen  # locale-gen
Line 141: Line 148:
上記の設定をして,Finishをクリックで再起動。~ 上記の設定をして,Finishをクリックで再起動。~
-パーテーションのサイズは最初に自動で拡張される。+''パーテーションのサイズは最初に自動で拡張される。''
** キーボードレイアウトの設定 [#qa0f6376] ** キーボードレイアウトの設定 [#qa0f6376]
Line 163: Line 170:
     X11 Options: terminate:ctrl_alt_bksp      X11 Options: terminate:ctrl_alt_bksp
106日本語キーボードに設定しておく。 106日本語キーボードに設定しておく。
 +
 +** マシン名の変更 [#ce11c70f]
 +マシン名を変更する。(raspi-configでも出来る)
 + # hostnamectl set-hostname pi1
** USBポートの最大合計電源供給量の設定 [#m21d3fe9] ** USBポートの最大合計電源供給量の設定 [#m21d3fe9]
Line 176: Line 187:
|Raspberry Pi2 B|600mA/1200mA(切り換え)| |Raspberry Pi2 B|600mA/1200mA(切り換え)|
|Raspberry Pi3 B|1200mA| |Raspberry Pi3 B|1200mA|
-|Raspberry PiZeroW||+|Raspberry Pi ZeroW|制限無し| 
 +|Raspberry Pi4 B|1200mA|
** ユーザの追加 [#z68aea81] ** ユーザの追加 [#z68aea81]
Line 182: Line 194:
 $ su -  $ su -
 # adduser yuji  # adduser yuji
 +
 +/etc/groupファイルを編集して,追加したユーザが参加するグループを片っ端から登録する。~
 +編集し終わったら,
 + # grpconv
 +で,変更を反映させる。
 +
 +必要であれば,追加したユーザをsudoグループに追加する。
 + # gpasswd -a xxxxx sudo
 +
 +追加したユーザのsudo時のパスワード入力を省くようにしておく。
 +/etc/sudoersファイルを編集して,以下の行を追加する。
 + xxxxx ALL=(ALL) NOPASSWD: ALL
** ブート時にコンソールにする [#c95d39c1] ** ブート時にコンソールにする [#c95d39c1]
デフォルトでは,GUIのXが立ち上がるようになっている。~ デフォルトでは,GUIのXが立ち上がるようになっている。~
-CUIの操作で十分なので,デフォルトをコンソールに変更する。+CUIの操作で十分な場合は,デフォルトをコンソールに変更する。
 # raspi-config  # raspi-config
から,3 Boot OptionsのB1 Desktop / CUIでConsoleを選ぶ。 から,3 Boot OptionsのB1 Desktop / CUIでConsoleを選ぶ。
Line 201: Line 225:
         priority=2                                    <-- 数字が大きい方が優先される          priority=2                                    <-- 数字が大きい方が優先される
 }  }
 + 
 network={  network={
         ssid="access2"          ssid="access2"
Line 212: Line 236:
** 最新状態に更新 [#k016a2d2] ** 最新状態に更新 [#k016a2d2]
-apt-get用に,近いサイトを設定する。~+パッケージ管理ツールのapt-get用に,近いサイトを設定する。~
/etc/apt/sources.listを編集して,デフォルトを削除し,以下を追加 /etc/apt/sources.listを編集して,デフォルトを削除し,以下を追加
 deb http://ftp.jaist.ac.jp/raspbian jessie main contrib non-free  deb http://ftp.jaist.ac.jp/raspbian jessie main contrib non-free
 deb http://ftp.yz.yamagata-u.ac.jp/pub/linux/raspbian/raspbian/ jessie main contrib non-free  deb http://ftp.yz.yamagata-u.ac.jp/pub/linux/raspbian/raspbian/ jessie main contrib non-free
 +jessieのところを,必要によってstretch,busterにする。
 +
システムを更新しておく。 システムを更新しておく。
 # apt-get update  # apt-get update
Line 224: Line 250:
&font(Red){upgrade途中で書き込みエラーとかで失敗する場合は,MicroSDカードの相性や寿命が考えられる。}; &font(Red){upgrade途中で書き込みエラーとかで失敗する場合は,MicroSDカードの相性や寿命が考えられる。};
-Raspberry Pi 3Bのファームフェアを必要なら更新する。+Raspberry Pi 3Bのファームフェアを必要なら更新する。(aptパッケージ管理に登録される前の実験的なコードも含まれる。)
 # rpi-update  # rpi-update
Line 245: Line 271:
に修正した。 に修正した。
-*** Raspbian Stretchの場合 [#n9a6fc58]+*** Raspbian Stretch,Busterの場合 [#n9a6fc58]
以下のコマンドで,Network time on: yesになっているか確認する。 以下のコマンドで,Network time on: yesになっているか確認する。
 # timedatectl status  # timedatectl status
Line 265: Line 291:
** Videoチップへのメモリ割り当て [#f0fd8e8d] ** Videoチップへのメモリ割り当て [#f0fd8e8d]
-/boot/config.txtに以下を追加。デフォルトは,メインRAMの1GByteの内64Mbyteを割り当てるようになっています。~+/boot/config.txtに以下を追加。デフォルトは,メインRAMの内64Mbyteを割り当てるようになっています。~
128Mbyteに変更する。 128Mbyteに変更する。
 gpu_mem=128  gpu_mem=128
Line 279: Line 305:
*** VNC接続時の解像度 [#hbe4fe15] *** VNC接続時の解像度 [#hbe4fe15]
VNCを使ってリモート接続するとそのままでは,VGA(720x480)の解像度になってしまう。~ VNCを使ってリモート接続するとそのままでは,VGA(720x480)の解像度になってしまう。~
 +これは,インストールされているVNCサーバー(RealVNC)では,モニター(ディスプレイ)レスの場合は接続している解像度をモニターから取得できないため,デフォルトの解像度になってしまう。
 +
これでは不便なので,解像度の設定を変更する。 これでは不便なので,解像度の設定を変更する。
Line 284: Line 312:
 framebuffer_width=1280  framebuffer_width=1280
 framebuffer_height=720  framebuffer_height=720
-とするか,もしくは,+とする。 
 + 
 +もしくは,常時,HDMIから希望の解像度で出力するようにしてもOK。~ 
 +HDMIコネクタにディスプレーを接続しないとアナログ・ビデオ出力になってしまう。~ 
 +この場合は,HDMIのディスプレーを接続しないでも強制的にHDMIから画像が出力されるように,合わせて設定しておく。 
 + hdmi_force_hotplug=1
 hdmi_group=2  hdmi_group=2
 hdmi_mode=85  hdmi_mode=85
-とかする。(1280x720@60Hz)設定値は[[こちら>https://elinux.org/RPiconfig#Video_mode_options]]を参照。)~+これでも,1280x768@60Hzに設定できる。設定値は[[こちら>https://elinux.org/RPiconfig#Video_mode_options]]を参照。)~ 
後者は,HDMIを使ってディスプレー表示した場合でも,この解像度が使用される。 後者は,HDMIを使ってディスプレー表示した場合でも,この解像度が使用される。
 +
 +いつからかははっきりしないが,上記のやり方で解像度の変更を行ってもVNCの解像度が変更されなくなって,常に720x480もしくは1024x720になってしまうようになった。~
 +この場合,Raspbian StrechだとRaspberry Piの設定にある解像度の設定で解像度を変更すると,VNCでもその設定値の解像度になる。~
 +Raspbian Busterでヘッドレスの場合は,Raspberry Piの設定に解像度の項目が表示されなくなっていて,代わりに''設定>Screen Configlationを使って解像度を変更する。''~
 +//おそらく,/etc/X11/vncserver-virtual.confファイルが設定により以下のように変更されるのだと思う。
 +// Section "Monitor"
 +//  Identifier "dummy_monitor"
 +//  HorizSync  1.0 - 2000.0
 +//  VertRefresh 1.0 - 200.0
 +//  # Add 16:9 modes, others are automatically detected.
 +//  Modeline "1280x720" 74.48 1280 1336 1472 1664 720 721 724 746
 +//  Modeline "1920x1080" 172.80 1920 2040 2248 2576 1080 1081 1084 1118
 +// EndSection
現在の画面の設定値を知りたい場合は, 現在の画面の設定値を知りたい場合は,
Line 294: Line 341:
 state 0x12000a [HDMI DMT (85) RGB full 16:9], 1280x720 @ 60.00Hz, progressive  state 0x12000a [HDMI DMT (85) RGB full 16:9], 1280x720 @ 60.00Hz, progressive
のように,表示してくれる。 のように,表示してくれる。
 + 
後は,Raspberry Piを再起動すれば,画面サイズが変更されている。 後は,Raspberry Piを再起動すれば,画面サイズが変更されている。
-*** クライアントをRealVNC Viewerじゃない場合 [#w4f7164e] +*** クライアントがRealVNC Viewerじゃない場合 [#w4f7164e] 
-VNCクライアントは,亜流がたくさんある。他のVNCクライアントを使いたい場合は, +VNCクライアントには亜流がたくさんある。他のVNCクライアントを使いたい場合は, 
-/root/.vnc/config.d/vncserver-x11の+''/root/.vnc/config.d/vncserver-x11''の
 Authentication=VncAuth  Authentication=VncAuth
に変更する。もし該当する行がなければ追加する。 に変更する。もし該当する行がなければ追加する。
Line 315: Line 362:
 #autologin-user=pi  #autologin-user=pi
のように,コメントする。 のように,コメントする。
 +
 +*** Webブラウザでvncに接続する [#l2f8390e]
 +PCから普通のvncクライアントを使って接続してもいいんだけど,Webブラウザで動作するvncクライアント[[noVNC>https://novnc.com/info.html]]を使ってみる。~
 +
 +インストールは,
 + # apt-get install novnc
 +でインストールできる。
 +
 +''/root/.vnc/config.d/vncserver-x11''に以下を追加する。
 + ProtocolVersion=4.1
 + RemapKeys=ja-jp
 +
 +自動起動するように,''novnc.service''ファイルを作成する。
 + [Unit]
 + Description=noVNC service
 + After=vncserver-x11-serviced.service
 + 
 + [Service]
 + ExecStart=/usr/share/novnc/utils/launch.sh
 + Restart=always
 + Type=simple
 + User=xxx
 + Group=pi
 + 
 + [Install]
 + WantedBy=multi-user.target
 +ファイルを反映させる。
 + # systemctl daemon-reload
 + # systemctl enable novnc.service
 + # systemctl start novnc.service
 +
 +Webブラウザで,http://xxxx:6080/vnc.html?host=xxxx&port=6080 のURL(XXXXはマシン名)にアクセスする。~
 +vncpasswdで設定したパスワードを使って接続すれば,vncの画面が表示される。
** xrdpを使ってリモート接続 [#tb6b5562] ** xrdpを使ってリモート接続 [#tb6b5562]
Line 322: Line 402:
Raspberry Piを再起動後は,Windowsマシンからリモートデスクトップ接続を使って接続できる。~ Raspberry Piを再起動後は,Windowsマシンからリモートデスクトップ接続を使って接続できる。~
リモートデスクトップ接続の場合,画面の解像度なんかも接続側で設定できる。また,音をリモートすることも出来る。(Raspberry PiにPulseaudioをインストールする必要がある。) リモートデスクトップ接続の場合,画面の解像度なんかも接続側で設定できる。また,音をリモートすることも出来る。(Raspberry PiにPulseaudioをインストールする必要がある。)
 +
 +リモートデスクトップ接続した場合,キーボード入力がUSキー配列のままになっている場合がある。~
 +この場合には,以下のようにして対処する。~
 +ここにある &ref(km-0411.ini); を/etc/xrdpにダウンロードして,ダウンロードしたkm-0411.iniファイルのシンボリックファイルをいくつか貼る。
 +// # xrdp-genkeymap km-00000411.ini
 + # cd /etc/xrdp/
 +// # wget http://w.vmeta.jp/temp/km-0411.ini
 + # ln -s km-0411.ini km-e0010411.ini
 + # ln -s km-0411.ini km-e0200411.ini
 + # ln -s km-0411.ini km-e0210411.ini
 + # systemctl restart xrdp.service
 + # systemctl enable xrdp.service
 +
 +** FTPサーバーのインストール [#xf76b0de]
 +FTPプロトコルを使用して,ネットワーク上でファイルをやり取りする場合に便利なので,FTPサーバーをインストールしておく。
 +
 +''FTPサーバーのvsftpをインストール''~
 + # apt-get install vsftpd
 +
 +''設定ファイル/etc/vsftpd.confを修正する''~
 + anonymous_enable=NO
 + local_enable=YES
 + write_enable=YES
 + local_umask=022
 + ascii_upload_enable=YES
 + ascii_download_enable=YES
 + chroot_local_user=YES
 + chroot_list_enable=YES
 + chroot_list_file=/etc/vsftpd.chroot_list
 +
 +''/etc/vsftpd.chroot_listファイルを編集する''~
 +ユーザ権限の設定ファイルである/etc/vsftpd.chroot_listを編集する。~
 +例:piとxxxxユーザーを追加~
 + pi
 + xxxxx
 +
 +''vsftpデーモンを起動して,自動起動もONする''~
 + # systemctl start vsftpd.service
 + # systemctl enable vsftpd.service
 +
 +** Sambaのインストール [#jfa95f1b]
 +Sambaは,Microsoftが開発したネットワーク上でファイル共有を行うMicrosoft Network機能をLinux(Unix)で使用できるように実装されたソフトウェア。~
 +Microsoft Networkのファイルサーバー,ドメインコントローラ機能,プリンター共有,ユーザー認証などの機能がある。
 +
 +Windowsマシンとのファイルやり取りなどに便利なので,インストールしておく。
 +
 +''Sambaをインストール''~
 + # apt-get install samba
 +で,パッケージでインストールできる。
 +
 +''設定ファイル /etc/samba/smb.conf を編集する''~
 + [global]
 +   unix charset = UTF-8
 +   dos charset = CP932
 +   workgroup = UENO
 +   server string = Pi's SMB file server
 +   netbios name = pi1
 + 
 +   log file = /var/log/samba/log.%m
 +   max log size = 50
 +   syslog = 0
 +   panic action = /usr/share/samba/panic-action %d
 + 
 +   server role = standalone server
 +   max protocol = SMB2
 +   ntlm auth = yes
 +   client ntlmv2 auth = yes
 + 
 +   security = user
 +   map to guest = bad User
 +   username map = /etc/samba/smbusers
 +   guest account = nobody
 + 
 +   passdb backend = tdbsam
 + 
 +   encrypt passwords = yes
 +   unix password sync = yes
 +   passwd program = /usr/bin/passwd %u
 +   passwd chat = *Enter\snew\s*\spassword:* %n\n *Retype\snew\s*\spassword:* %n\n *password\supdated\ssuccessfully* .
 + 
 +   dns proxy = no
 +   load printers = no
 +   disable spoolss = yes
 + 
 +   unix extensions = no
 +   wide links = yes
 +   deadtime = 10
 +   browseable = yes
 + 
 + [homes]
 +   comment = %U : Home Directories
 +   path = %H
 +   browseable = no
 +   writable = yes
 +   valid users = %S
 +   vfs objects = recycle
 +   recycle:repository = .recycle
 +   recycle:keeptree = no
 +   recycle:versions = yes
 +   recycle:touch = no
 +   recycle:maxsize = 0
 +   recycle:exclude = *.tmp ~$*
 + 
 + [public]
 +   comment = Public Directories
 +   path = /var/public
 +   guest ok = yes
 +   browseable = yes
 +   writable = yes
 +   force group = public
 +   force create mode = 0664
 +   force directory mode = 0775
 +   vfs objects = recycle
 +   recycle:repository = .recycle
 +   recycle:keeptree = no
 +   recycle:versions = yes
 +   recycle:touch = no
 +   recycle:maxsize = 0
 +   recycle:exclude = *.tmp ~$*
 +このように編集する。
 +
 +''使用するユーザーを作成する''~
 + # pdbedit -a pi
 + # pdbedit -a xxxxx      <-- ユーザ名
 +で,Sambaを利用するユーザーを追加する。
 +
 +''Windowsのアカウント名を変換する設定ファイルを編集する''~
 +Raspberry PiにアクセスしてくるWindowsマシンのユーザーを,Raspbianのユーザーに変換するための設定ファイル ''/etc/samba/smbuser'' を編集する。~
 + root = administrator admin
 + nobody = guest pcguest smbguest
 +これを使用すると,Raspbianにアカウントが無いユーザーも,設定されたユーザー権でアクセス出来るようになる。
 +
 +''共有ディレクトリの作成''~
 +設定ファイルで設定した共有ディレクトリ /home/publicを作成する。~
 + # mkdir /var/public
 + # chmod 777 /var/public
 +
 +''Sambaの起動''
 +Sambaを起動する。~
 + # systemctl start smbd.service
 + # systemctl start nmbd.service
 +
 +ブート時に自動的にSambaを起動するようにセットする。
 + # systemctl enable smbd.service
 + # systemctl enable nmbd.service


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