ATMEL AVR anchor.png

ATMEL AVRマイクロコントローラーは,米ATMEL社から1996年発表・販売されたRISCベースの8bitマイクロコントローラの総称。
2016年にATMEL社が競合企業の米Microchip社*1に買収されたため,現在はMicrochip社から製造・販売されている。

マイクロプロセッサーには,CPU・SRAM・Flash ROM・EEPROM・I/O・Timer・USART・SPI・I2C・ADCなど多くの機能を1チップに集積している。後発のデバイスでは,USB I/Fを内蔵した製品もリリースされている。
それでいて,チップ単価はひじょうに安価である。

プログラムを置くFlash ROMには,ボード上のコネクタ(ISPコネクタ)から直接読み書きできるIn-System Programmingに対応している。
また一部のデバイスにはJTAG機能もある。

AVRマイクロコントローラーの特徴に以下がある。

  • プログラム・メモリーとデータ・メモリーのバスが分離されているハーバード・アーキテクチャー。
  • 命令コードが16bit固定で,ほとんどの演算を1クロックサイクルで実行する。
    RISCという割には命令数がけっこう多く118命令もある。
  • レジスタは32本もあって効率良いプログラム作成が可能。
  • メモリ空間は64KBリニア(一部のデバイスはバンクで拡張出来る)
    演算はレジスタ-レジスタ間のみを対象としている。
  • 全デバイスにFlash ROMが内蔵されている。

AVRマイクロコントローラーは他のマイクロコントローラーと比較すると,対クロック比で非常に高速に動作する。

プログラムの開発環境は各社から有償ツールが販売されており,また無料で使用できるGCCもあり,手軽にAVRマイクロコントローラーを使っていろいろな手作りすることが出来る。
JTAG-ICEも使えるAVRチップもある。
販売当初はアセンブラー言語でプログラムする必要があったが,少したって有償のCコンパイラーやGCC等がリリースされた。

Flash ROMにプログラムを書き込むデバイス書き込み機も手作りすることも出来る。

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AVRデバイスの概要 anchor.png

AVRは規模によって大きく3つのシリーズに分類されます。
しかし,CPUはローエンド品からハイエンド品まで全て共通。
販売開始から現在まで品種数がかなり多く,廃品種となったものも多い。

  • 90Sシリーズ
    初期に発売されたAVRの中核のシリーズ。
  • megaシリーズ
    メモリ容量の拡大や内蔵ペリフェラルを拡張したシリーズ。
    乗算命令(6種)や自己プログラミング機能も持っている。
    新しいチップは第二世代megaで,内蔵ペリフェラルが飛躍的に高機能になっていて,完成度の高いマイクロコントローラーになっている。
  • tinyシリーズ
    I/O数削減,SRAM削除などを行って,小規模・ローパワー化に対応したシリーズ。
    8pinの超小型デバイスもある。

*1 人気のPICマイクロコントローラーを製造・販売している。

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最終更新: 2020-12-26 (土) 16:07:38 (JST) (1653d) by yuji