PC​/Windows​/フォントリンク機能

はじめに

WindowsXPを使っていて不思議に思ったのは，Tahomaという260KBたらずの欧文フォントなのになぜか日本語が表示できていた。また，MS UI GothicでIMEパッドの文字一覧で，UnicodeのハングルやCJK統合漢字の中国語が出てくるのが変だなって思った。いろいろGoogleで検索してみたり，レジストリを検索してみると，FontLinkという機能があることがわかりました。

この機能を使うと，英語のフォントなのに日本語のフォントを表示することが出来ます。ただ残念なのは，Windows CEと違って元のフォントが持っている文字をマスクできないようです。

レジストリを変更する

Font Link機能を活用するには，レジストリをいじる必要があります。

1. レジストリエディタを起動する
   スタート＞ファイル名を指定して実行…を選択して，ダイアログボックスにregeditと入力してOKを押して起動します。

Font Linkingのレジストリは，[HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\FontLink]です。

1. 組み込みたいフォントファイルの拡張子が，ttcの場合

   "フォント名(例:Arial)"="組み込むフォントのファイル名(例:msgothic.ttc),フォント名(例:MS UI Gothic)"

2. 組み込みたいフォントファイルの拡張子が，ttfの場合

   "フォント名(例:HGPｺﾞｼｯｸM)"="組み込むフォントのファイル名(例:L_10646.TTF)"

注意点

• メモリを消費するようなので，たくさんエントリを追加しない方が良いかも。
• 欧文フォントと日本語フォントを別に選択できる場合は，関係ない。
• TrueTypeしか選べない場合，BitmapフォントにTrueTypeを付加しても選択できない。
• IMEパッド文字一覧で，「・」になってるところしか，変更されない。
  • 第一水準や教育漢字までのフォントに，ＭＳゴシックを組み合わせようとしてもうまくいかないことが多い。
  • DynaFontは，JIS補助漢字(Unicode時に表示される)も「・」にならない。
• レジストリエントリの右側は，
  • フォントフォルダにフォントをコピーした場合，ファイル名。
  • コピーしてない場合は，フルパスの名前。(レジストリの[HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Fonts]のフォントのエントリの右側)
    たとえば，CドライブのWin98のフォントをDドライブのWindowsXPからコピーせずに使ってる場合など

    "Arial"="C:\WINDOWS\FONTS\FMFJOG.TTC,Dynaゴシック体"

    のようにする。
• 受け継がれるのは一段階。

  "tahoma"="MSGOTHIC.TTC,MS UI Gothic"
  "MS UI Gothic"="L_10646.TTF"

  の場合は，tahomaにL_10646.TTFは受け継がれない。

使用例

TahomaにmeiryoKeGothicをリンクする。（ClearTypeを有効にするときれいに見える。）

Windows Registry Editor Version 5.00

[HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\FontLink]
"FontLinkControl"=dword:00000000
"FontLinkDefaultChar"=dword:000030fb

[HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\FontLink\SystemLink]

"Tahoma"=meiryoKeGothic.ttc,MeiryoKe_UIGothic
         SimSun.TTC,SimSun
         gulim.ttc,gulim
         mingliu.ttc,PMingLiU