PC​/Windows​/Windows10で表示がぼやける

ディスプレイの解像度の設定が実際の解像度と違う設定になっている

PCが使用しているディスプレイの解像度とWindowsでのディスプレイ出力の解像度設定が同じ場合でないと，ぼやけた表示になることがある。

これが原因の場合は，使用しているディスプレイの解像度とWindowsで出力する解像度が一致するように設定する。

• スタートメニュー>設定>ディスプレイのディスプレイの解像度で，一番上にある解像度に設定する。
  

ドットバイドットとWindows10のスケーリングの解像度によるもの

私が使っているNote PCは，1920x1080ドットの解像度のディスプレイが使われている。高性能なNote PCなんかだと4Kディスプレイが使われていて解像度は3840x2160ドットになる。

14インチの4Kディスプレイだと個々のドットが肉眼で見えないほど小さくて，高精細な画像が表示出来るようになるが，そのままで文字を表示させるとあまりに小さすぎてかえって読みにくくなる。

14インチの1366x768のディスプレイの場合は約112dpiとなる。これが1920x1080のディスプレイになると約157dpiとなり，同じ文字サイズを表示した場合70％の大きさになる。（4Kディスプレイだとこの倍になる。）
つまり1画面で2倍近い情報量が表示可能な一方で，文字のサイズは7割近くになってしまう。
ちなみにWindows7の頃までは，1920x1080の23型ディスプレイで96dpiが標準的な解像度と見なされていた。

4Kディスプレイだと見やすいディスプレイの大きさは40インチにもなってしまう。こんな大きなディスプレイをPC用として使うには難しいし，Note PCでは意味をなさない。

Windows10ではディスプレイの大きさと画面解像度を調べて，文字の大きさが最適となるように表示スケールが自動的に調整されてデフォルト値（推奨）として設定される。
例えば，1920x1080の14インチのディスプレイで表示スケールが150％，2560x1440の14.0インチのディスプレイでは表示スケールが200％にデフォルトで設定される。

この自動的に調整するスケーリング機能では，文字なんかを表示する時に拡大して表示している。
スケーリング（拡大）して表示しようとすると，拡大率とその拡大アルゴリズムとディスプレイの解像度との関係で，ぼやけた表示になったりすることがある。

100%にするとドットバイドットの表示になってぼやけることはなくなるが，アプリケーションの文字が小さくなって視力が悪い人にとっては逆に見にくくなってしまう。

200%にすると，ディスプレイのドットとスケーリングでのドット位置が合うので，文字を大きくして見や すくなりぼやけないように出来る。
しかし，200%だと文字表示とかが大きすぎて表示情報の量も少なくなってしまう。

なので推奨設定の150%にするか，ぼやけ具合を抑えつつ文字をちょっと大きめにする125%にするか，多少ぼやけるのはしょうがないが見やすい大きさの141%にするかの選択になる。

125%や141%に設定する方法。

• スタートメニュー>設定>システム>ディスプレイで「テキスト、アプリ、その他の項目のサイズを変更する」を125%に設定する
  Windows10ではディスプレイが1920x1080ドットの場合は，150%に初期設定される。
  150%だと文字サイズが大きめになり確かに見やすいのだが，画面表示が少なくなる。ここでの設定は25%刻みでしか設定出来ないので125%設定する。
  25%刻みになっているのは，ぼやけを少なくしつつ拡大出来るから。
  
• 任意の表示スケールを設定する
  上記の設定での125%だと文字は少し小さくなって見にくいかもしれない。
  これを141%にすれば1366x768相当になり文字の大きさ的には見やすくなるが，表示はぼやけ気味になる。
  141%といった任意の表示スケールにするには，「拡大縮小とレイアウト」の［表示スケールの詳細設定］をクリックして［表示スケールの詳細設定］画面を開き，「カスタムスケーリング」欄で100％から500％の間の任意のスケールを入力する。
  ここに141と設定すれば，141%にすることが出来る。（PCの再起動が必要）
  

私は文字の大きさを重視して，任意のスケールで141%に設定している。

特定のアプリケーションで表示がぼやける時

特定のアプリケーションで表示がぼやけて見える場合は，そのアプリケーションがスケーリング表示に対応していない（古いアプリケーションなどで）場合がある。
Windows10ではアプリケーションの互換性の設定により，そのアプリケーションの実行時にスケーリング表示しないように設定できる。

以下のようにして，アプリケーションごとにスケーリング表示しないように設定する。

• アプリケーションもしくはショートカットアイコンを右クリックする
  
• プロパティ>「互換性」タブ>「設定」欄の「高いDPIスケールの動作を上書きします。」のチェックボックスをチェックする
  拡大縮小の実行元リストから，アプリケーションを選択する。
• 適用ボタンを押す
  

これでそのアプリケーションはスケーリングしないで表示出来るようになる。ドットバイドットで表示されるため，文字は小さく表示される。

Windows8/8.1のスケーリング方法に変更する

どうもWindows10ではスケーリングする時の表示アルゴリズムが変更されているようだ。
以前のWindowsの表示アルゴリズムにすると，場合によってはボケが改善することがある。

表示アルゴリズムを以前のタイプに変更するには，変更ツールを使用する。
ここのページで配布しているWindows10_DPI_FIX.exeをダウンロードする。

• Windows10のスケーリング設定（設定>システム>拡大縮小とレイアウト）を100%に設定する。
  これでスケーリング表示しなくなる。
  
• 一度，ログオフして再度ログオンする。
  PCを再起動しても良い。
• Windows10_DPI_FIX.exeを起動して，スケーリングの手法を変更する。
  Use Windows 8.1 DPI scaling...を選択して，Applyボタンを押す。
• DPI設定を好きな設定にする。
  14インチで1920x1024の場合は，年寄りは141%がおすすめ
  
• PCを再起動する。
  

これで，スケーリング時に以前のWindowsの表示アルゴリズムを使用して表示されるようになる。

テキスト表示補正を調整する

ClearTypeテキストを調整する

ClearTypeテキストを使ってぼやけを少なく出来る場合がある。

• コントロールパネル>フォント>Clear Type テキストの調整>Clear Typeを有効にするにマークする
  
• Clear Typeの設定を行う
  

スクリーンフォントの設定を行う

同様にスクリーンフォントの設定で改善することがある。

• コントロールパネル>システム>バージョン情報>システムの詳細設定>詳細設定>パフォーマンスの設定を開く
  「スクリーンフォントの縁を滑らかにする」にマークして適用を押す。
  

複数モニターを接続している場合

もし解像度の異なる複数のモニターを接続している場合は，モニターごとに解像度の設定を行う。

• ディスプレイの設定>複数のディスプレイの設定項目を開く
  「表示画面を拡張する」を選択して「変更の維持」を設定する。
  

これでディスプレイごとに解像度の設定が出来るようになる。後は使用しているディスプレイに合わせて表示設定を変更する。

モニター設定によるもの

ぼやける原因の一つに外部ディスプレイなどを使っている場合，PCとの接続方法によってはディスプレイ自体の設定が最適化されていない場合がある。
外部ディスプレイの設定に自動調整機能があるので，これを用いて修正することが出来る。（リフレッシュ周波数や同期設定を含む）