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現: 2024-12-24 (火) 14:57:44 yuji |
| + | * AT AVRISP mkII [#ha3b2a9f] |
| + | ATMEL社がAVRISPの後継機として販売していたのが[[AVRISP mkII>../AVRISP mkII]]で,PCとの接続がUSBになったAVR Writer。~ |
| + | 既にこのATMEL純正AVRISP mkIIは販売が終了している。~ |
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| + | しかし中華製AT AVRISP mkIIとかFY AVRISP mkIIという物が,ATMEL社のAVRISP mkIIと互換と言って[[Amazon>https://amzn.to/3DtonT3]]なんかでも安価で販売されている。デザインもそっくりに作られている。~ |
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| + | 純正ATMEL AVRISP mkIIと同様に,ISPとPDI,TPIコネクター接続に対応している。~ |
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| + | ** firmware更新 [#j2d24f5e] |
| + | firmwareの更新はAVR Studio バージョン6以上から行えるらしいが未検証。~ |
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| + | ** Windows用デバイスドライバー [#ueb6087a] |
| + | AT AVRISP mkII(FY AVRISP mkII)には,CPUにATMELのATmega128なんかが使われていて,USB-UART変換チップにPDIUSBD12(Philips製?)というよくわからないチップが搭載されている。((ATMEL純正のAVRISP mkIIではCPU(USBコントローラー内蔵)にAT90USB162が使われている。))~ |
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| + | USBのVID/PIDは03EB/2104になっていて,これは純正のATMEL AVRISP mkIIと同じ :D ~ |
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| + | 実際にATMEL AVR Studioに入っているAVRISP mkII用のデバイスドライバーをインストールしてみると,ATMEL(Microchip) ToolsのAVRISP mkIIと認識される。~ |
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| + | AVR Studioで使う場合はこのままでいいのだが,''avrdude''(Arduino IDE)で使えるようにするには,使用するデバイスドライバーを変更する必要がある。~ |
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| + | avrdudeではUSBで接続するAVR Writerの場合,使用するデバイスドライバーは汎用USBデバイスドライバーであるlibusb-win32である必要がある。~ |
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| + | 以下のどちらかの方法でlibusb-win32デバイスドライバーが使えるようにする。~ |
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| + | *** libusb-win32フィルタードライバーを使う方法 [#e10e14cd] |
| + | 純正のデバイスドライバーを単純に汎用USBデバイスドライバーlibusb-win32に置き換えてしまうと,AVR Studio(atprogram)でAT AVRISP mkIIは使用できなくなる。~ |
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| + | まあこれでも問題にはならないと思うが,ATMEL(Microchip) AVRISP mkIIとしても汎用USBデバイスドライバーとしても両方動作するようにしてしまうフィルタードライバーがあるのでそれを使ってみる。~ |
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| + | このフィルタードライバーを使った場合は,atprogram(AVR Studio)でもavrdude(Arduino IDE)でもどちらでも使用できるようになる。~ |
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| + | このようなフィルタードライバーに''libusb-win32-devel-filter''がある。~ |
| + | [[ここ>https://ja.osdn.net/projects/sfnet_libusb-win32/]]から[[libusb-win32-devel-filter-1.2.7.3.exe>https://ja.osdn.net/projects/sfnet_libusb-win32/downloads/libusb-win32-snapshots/20211113/libusb-win32-devel-filter-1.2.7.3.exe/]]をダウンロードする。~ |
| + | ダウンロードしたインストーラーファイルをダブルクリックしてインストールする。~ |
| + | - Launch filter installer wizardをマークする。~ |
| + | - Install a device filterにマークして,Nextボタンを押す。~ |
| + | - Device Selectionが表示されるので,Descriptionの項のAVRIPS mkIIを選択してInstallボタンを押す。~ |
| + | VID:03EB,PID:2104 |
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| + | うまく行けばインストール成功のダイアログが出るのでOKを押す。~ |
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| + | これでatprogram(AVR Studio)でもavrdude(Arduino IDE)でもどちらでも使用できるようになると思う。~ |
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| + | *** Zadigを使う場合 [#xca3de48] |
| + | [[Zadig>https://zadig.akeo.ie/]]を使うと,AT AVRISP mkIIで使用するデバイスドライバーを汎用USBデバイスドライバーlibusb-win32の上位互換ドライバーの''libusbk''に入れ替える事ができる。~ |
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| + | ZadigはWindowsがlibusb-win32系のデバイスドライバーをうまくロードできるように,デバイスドライバーのinfファイルをそのデバイス用に編集して正常に読み込めるようにするツール。~ |
| + | AT AVRISP mkIIをPCにUSBで接続した場合,ATMEL(Microchip) AVRISP mkIIのデバイスドライバーではなく,''libusbk''のデバイスドライバーを読み込むように変更できる。~ |
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| + | これにより,avrdude(Arduino IDE)でAT ATMEL AVRISP mkIIが使用できるようになる。~ |
| + | フィルタードライバーの場合と違って,atprogram(AVR Studio)は動作しなくなる。~ |
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| + | まあ,atprogram(AVR Studio)を使いたい場合は,オリジナルのデバイスドライバーに戻せばよい。~ |
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| + | ** 使用方法 [#r5246ba2] |
| + | PCとUSBケーブルで接続する。~ |
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| + | ターゲットボードはセルフパワーである必要がある。~ |
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| + | AVR Studioに含まれているFlash書き込みツールの''atprogram''を使って,AVRデバイスのFlash ROMへの書き込みが出来るようだ。~ |
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| + | また,Arduino IDEなどでも利用されているFlash ROM書き込みツール''avrdude''でも問題なく動作した。~ |
| + | > avrdude -c avrispmkII -p m328 -P usb -t |
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| + | *** 3.3Vターゲットボードへの対応 [#f1a82fe9] |
| + | AT AVRISP mkII(FY AVRISP mkII)は,ターゲットボードへのVTG供給は出来ないようだ。~ |
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| + | 一応,2.1V-5.5Vに対応していると製品説明にはあるので,セルフパワーの3.3Vターゲットボードにも対応していると思われる。~ |