回路図作成後のチェック anchor.png

回路図作成が完了した後に正しく回路図が作成できているかのチェックを行います。
また,部品番号をアサインしたり,プリント基板のデザインを行う準備としてネットリストを作成したりします。

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アノテーション anchor.png

アノテーションは,回路図で配置したシンボルの部品番号(リファレンス番号)を自動で割り振る機能です。
例えば,回路図の中で抵抗などは多く使用する部品ですが,通常R1,R2,R3・・・と連番を振って行きますが,回路編集に削除したり追加しているうちに番号がグチャグチャになってしまいます。

アノテーションという機能を使用すると,回路図作成後に部品番号(リファレンス番号)を自動で割り振れます。
簡単な操作で部品番号を割り振ってくれるので非常に便利です。

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アノテーションを実行する anchor.png

アノテーションを実行する前は,全てのシンボルのリファレンス番号を「?」にしておく必要があります。これは部品番号がまだ割り当てられてないことを意味します。

  • 「回路図シンボルをアノテーション」をクリック
  • 設定はデフォルトのままで「アノテーション」をクリック
  • アノテーションの実行結果が表示される

これで,全ての部品シンボルに部品番号が割り振られます。

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アノテーションのやり直し anchor.png

途中で回路図を修正した場合,再度アノテーションを行いたい場合があります。
そんな時は,一度部品番号をクリアしてから再度アノテーションを実行すればOK。

  • 「回路図をアノテーション」画面で「アノテーションをクリア」をクリック
  • 削除に関する確認画面が表示されますが,再度「アノテーションをクリア」をクリック

これで,全ての部品番号(リファレンス番号)がクリアされます。
この後,再度アノテーションを実行します。

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デザインルールチェック(エレクトリカル・ルール・チェック) anchor.png

デザインルールチェック(Design Rule Check)は,回路図上で接続のミスなどが無いか,回路図上の問題が無いか,を自動でチェックしてくれる便利な機能です。
KiCadでは,エレクトリカル・ルール・チェック(Electrical Rule Check)と呼ばれているようだ。

回路作成後は必ずこのデザインルールチェックを行い,エラーが無いことを確認しておく必要があります。

デザインルールチェックの仕方は以下のようにします。

  • 上部メニューの「エレクトリカル ルールチェックを実行」をクリック
  • 「エレクトリカル ルールチェック(ERC)」画面で「実行」をクリック
  • エラーリスト一覧が空白で,メッセージボックスに「終了」が表示されたら問題なし

デザインルールチェックでエラーがあった場合は,「エラー一覧」にリストが表示されます。
エラーの内容と回路図上にマークが表示されるので,その内容に応じて対処します。

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デザインルールチェックでよくあるエラー事例と対処法 anchor.png

  • リファレンス番号が重複している
    メッセージ例:
    複数アイテム C1 (ユニット 1)
    アノテーションの実行が必要です!
    コンデンサ「C1」が複数ある為に発生しているエラーです。
    再度アノテーションを実行する必要があります。
  • 「PWR_FLAG」が設定されていない
    メッセージ例:
    ErrType(3): ピンは他のピンに接続されていますが、駆動するピンがありません
    @(92.71 mm, 48.26 mm): ピン 1 (電源入力) (コンポーネント #PWR02) は駆動されていません。
    電源およびGNDラインに「PWR_FLAG」シンボルが設定されていない場合に表示されるエラー。

    KiCadだと,電源ラインであることを示すために「PWR_FLAG」シンボルの設置が必要です。
    実際に存在する部品ではないのでエラーを無視しても良いが,「PWR_FLAG」シンボルを追加するとエラー表示されなくなります。

    もしくは,ファイル>回路図の設定のエレクトリカル ルール設定の違反の深刻度で,「電源入力ピンが電源出力ピンによって駆動されていない」を無視に設定します。
  • 配線が接続されていない
    メッセージ例:
    ErrType(2): ピン未接続 (このエラーを抑制するには "未接続" フラグを使用のこと)
    @(124.46 mm, 64.77 mm): ピン 1 (パッシブ) (コンポーネント R5) が接続されていません。
    配線がちゃんと端子に接続されていない時に発生するエラー。
    配線を接続し直します。
  • 未接続端子(空き端子)の処理
    メッセージ例:
    ErrType(2): ピン未接続 (このエラーを抑制するには "未接続" フラグを使用のこと)
    @(107.95 mm, 81.28 mm): ピン 3 (双方向) (コンポーネント U1) が接続されていません。
    「配線が接続されていない」時のメッセージと同様ですが,この場合は未接続端子の処理がされていない場合に発生するエラー。
    何も接続していない空き端子には「未接続フラグ(Xのシンボル)」を設置することで,エラーが表示されなくなる。
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ネットリスト出力 anchor.png

ネットリストとは回路の接続情報を記載したデータで,PCBエディタで基板設計を行う時にこのネットリストを使用します。

KiCadでは,基板設計用のツール「PCB レイアウト エディター(Pcbnew)」上で「回路図から基板を更新」というボタンを押すと回路図情報がインポートできるようになっているので,実際にはネットリスト出力は不要ではあります。
回路図のネットリストをSPICEなどの回路シミュレータで使用することも出来たりするので,必要であればネットリストを出力しておきます。

  • メニューの「ネットリストを作成」をクリック
  • ネットリストの種類を選択
  • 「ネットリストを生成」をクリック
  • ファイル名を指定して保存

これで,ネットリストが作成される。


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最終更新: 2022-11-17 (木) 09:53:12 (JST) (526d) by yuji