ファイルエクスプローラーとも呼ばれるWindowsエクスプローラーは,最もよく使用するアプリケーションでもある。
このエクスプローラーの動作がおかしくなってしまうことがある。
特にエクスプローラーを起動しようとするとクラッシュしてしまい,それまで動作していたエクスプローラーが再起動するというトラブルがある。
これが起きてしまうと,操作が滞ってしまいとてもイライラすることになる。
このようになってしまう原因は多くの要因があるようで,なかなか簡単に解決出来ない。
またトラブルが発生するトリガーとして,Windows Updateを行ったタイミングで発生することが多い。Windows Updateによってはエクスプローラーの動作設定をデフォルトに戻す場合があり,その影響でトラブルが発生する。つまりエクスプローラーにはバグが多数あり,PCの状態により様々なトラブルが発生するわけだ。
エクスプローラーが異常に遅くなってしまうトラブルもそんな中の一つ。
ここではエクスプローラーの起動時に何らかの理由でクラッシュしてしまい,再起動したり再起動を繰り返したりするトラブル時に行った対処を紹介する。
Windowsを長い間使っているとエクスプローラーで開いたところの履歴がひじょうに多くなってしまって,それを読み込んだり履歴ファイルに何らかの不具合がある場合に,どうもエクスプローラーがクラッシュするようだ。
なので。このような場合には履歴を削除する。
これでエクスプローラーの履歴が削除される。
エクスプローラーを起動すると,デフォルトでクイックアクセスを表示する。
クイックアクセスは,最近使ったファイルやよく使うフォルダーをそのつどリストアップして表示するのだが,表示するためにそのリストを参照する時にそのリストを保存しているディレクトリに何らかの問題があるか更新時に問題がある場合,エクスプローラーが落ちてしまうようだ。
なので,その機能を変更して使わないように設定する。
まず,クイックアクセスの保存されているデータを初期化する。
これで,ピン留め以外の後から追加されたクイックアクセスが初期化される。
その後,
最近使ったファイルをクイックアクセスに表示する よく使うフォルダーをクイックアクセスに表示する office.comのファイルを表示する <-- これがある場合
で,最近使ったファイルやよく使うフォルダーの情報を更新しないように設定する。
また,エクスプローラーを開く時にデフォルトで表示されるクイックアクセスをPCに変更する。
デフォルト表示をPCに設定しても,上記の最近使ったファイルやよく使うフォルダーの情報を更新しないように設定しておかないと,クイックアクセスを参照しにいくので(左ペインに表示するため)注意する。
デフォルトでは,エクスプローラーは一つのexplorerプロセスですべての機能を実行する。
このため,もしファイルエクスプローラーの画面の1つがクラッシュすると,Windows全体の動作がおかしくなってしまう。こんな時は,自動的にエクスプローラーが再起動するのだが,デスクトップとかタスクバーも一旦消えてから,しばらくして再表示する。
これはタスクバーやデスクトップなどもエクスプローラーが提供している機能だから。
別々のエクスプローラーのプロセスとして実行するように設定すると,このような全体がおかしくなってしまうのを防ぐことが出来る。
エクスプローラーで表示するディレクトリーに多くの画像があるような場合に,エクスプローラーがクラッシュしたり,極端に動作速度が遅くなったりする場合がある。
これはエクスプローラーが画像があるディレクトリーを開いて表示する時に,サムネイル画像を作成してそれを表示するようになっているのだが,その作成がうまくいかないとか多くのファイルがディレクトリにあるとかの原因によるもの。
また画像以外のファイルでも,ファイルのメタ情報を読み取り情報を保存する機能がある。これもそのディレクトリにあるすべてのファイルに対して行われるので,ファイル数が多い場合は動作速度が遅くなってしまう。
なので,この機能を使わないように設定する。
エクスプローラーの機能を拡張するシェルエクステンション機能がある。
この機能は,他のアプリケーションの起動をエクスプローラーから容易にできるように,エクスプローラーを拡張する機能(COMオブジェクト)。
便利な機能なのだが,シェルエクステンションによってはその動作に問題があり,結果エクスプローラーがクラッシュしてしまう場合がある。また,ファイルを右クリックした時にトラブルが起きる場合は,シェルエクステンションのどこかに問題がある場合が多い。
多くのアプリケーションがシェルエクステンションを使用しているので,問題がある物を特定するのは意外と難しい。
なので,とりあえずアプリケーションによるシェルエクステンションをすべて無効にして動作が改善したか確認する。
この後,エクスプローラーがクラッシュしなくなったか確認する。クラッシュしなくなった場合は,無効化したエクステンションのいづれかに問題があると考えられる。
一つ一つ有効化していきながら,動作を確認していく。
上記の事を試してみても問題が解決されない場合は,Windowsのファイルシステムがどこか壊れていて,それがエクスプローラーの動作に影響している場合がある。
ストレージのチェックをして,必要であれば修復する。
> chkdsk /f /r
chkdskではファイルシステムの不具合を修復できるだけで,壊れたファイル自体を修復できる訳では無い。
エラーが有ってファイルシステムを修復できた場合は,次にシステムファイルの検証と修復を行う。
> sfc /scannow
このコマンドで,システムファイルが壊れていたり・無くなっていたりした場合,別パーテーションに保存してあるWindowsのシステムファイルからファイルをコピーして自動的に修復するようだ。
なにか問題があって修復できた場合は,PCを再起動して動作を確認する。
このコマンドで問題が発見されたが修復がうまくいかない場合は,以下のコマンドで修復する。
> dism /Online /Cleanup-image /Restorehealth
このコマンドで,現在インストールされているWindowsのシステムファイルになにか問題がある場合,ネットワーク経由でMicrosoftのサイトからその対象ファイルをダウンロードして修復できる。
なにか問題があって修復できた場合は,PCを再起動して動作を確認する。
Windows11でExplorerPatcherなどのエクスプローラー拡張ツールを使っている場合,Windows Updateでシステムが更新された場合,エクスプローラーが再起動を繰り返すトラブルが発生する事がある。
この場合は,一旦このようなツールをアンインストールする。
その後,ツールの更新がリリースされたらそれをインストールする。
ディスプレイアダプターのデバイスドライバーが古いバージョンを使っている場合,エクスプローラーがクラッシュする原因になっている場合がある。
使用しているディスプレイアダプターのメーカーサイトで最新のデバイスドライバーが提供されているので,それをダウンロードしてデバイスドライバーを更新する。
もしくはデバイスマネージャーを使って,現在のディスプレイアダプタのデバイスドライバーを一旦アンインストール後,自動的に更新をしてみる。
PCが再起動すると,自動的に最新のデバイスドライバーを検索してインストールしてくれる。
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