現: 2021-04-02 (金) 09:45:29 yuji ![]() Deleted an attach file: digitalscope.png at 2021-04-16 (金) 08:26:38 |
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+ | * PCと接続 [#a73ce86d] | ||
+ | DSO5102Pには背面にUSBポートがあり,PCとUSBケーブルで接続して専用のアプリケーションが使用できる。 | ||
+ | それ以外にも,Linuxのシリアルコンソールとして使用できるUARTがあるが,これを利用するには工夫が必要。 | ||
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+ | 裏側にLANコネクタの目隠しがあるが,基板にチップが実装されていない。 ;( | ||
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+ | * DigitalScopeアプリを使うUSB接続 [#s696151f] | ||
+ | 背面にPCと接続するためのUSBコネクタ(Ethernetコネクタは無い)がある。~ | ||
+ | PCと接続して製品に添付されている''DigitalScope''アプリケーションで,オシロスコープの操作や波形表示が出来る。 | ||
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+ | しかし同梱されていたCDに入っているDevice Driverは,Windows 10では動作しなかった。 | ||
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+ | [[Hantek DSO5102P>http://www.hantek.com/products/detail/26]]のWEBページから,FirmwareやDevice Driver,PCのアプリケーションなんかがダウンロードできる。しかし,ここからDownloadしたDevice DriverにはWindows 10用のものも入っているが,デジタル署名がされていないものだった。このため[[インストールに難儀する>/PC/Windows/Windows10で署名のないデバイスドライバを入れる]]。 | ||
+ | |||
+ | [[Hantekの公式BBS>https://www.eediscuss.com/forum.php]]の[[ここのスレッド>https://www.eediscuss.com/forum.php?mod=viewthread&tid=9012&extra=]](メンバー登録が必要)でMicrosoftの署名されたDevice Driverを見つけた。&ref(DSO5000P_Driver.zip,,DSO5000P series用のファイル);をダウンロードして,無事Windows 10にDevice Driverをインストールすることが出来た。~ | ||
+ | |||
+ | これで,Windows 10でも添付されているアプリケーションDigitalScopeを使って,オシロスコープを操作・波形表示なんかが出来るようになった。まあ便利です。 | ||
+ | #ref(digitalscope.png,,40%) | ||
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+ | この背面のUSBコネクタを使用した通信のプロトコルは,[[WEBサイトのDas_Oszi_Protocol>https://elinux.org/Das_Oszi_Protocol]]で詳細が記載されている。~ | ||
+ | 残念ながらこのプロトコルは,一般的な計測装置で使用されている''[[USBTMC>https://en.wikipedia.org/wiki/Virtual_instrument_software_architecture]]''ではない ;( | ||
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+ | * シリアルコンソールを使用できるようにする [#fb44f22c] | ||
+ | DSO5102Pには背面にあるUSB以外にもシリアルポートがあって,PCと接続すればシリアルコンソールで200MHz化する等に利用したり,いろいろな操作が出来るようになる。~ | ||
+ | - DSO5102Pの裏面の下の2個と取っ手の2個のネジを外して,裏蓋を外す。~ | ||
+ | - メイン基板のカバーを外す(5個のネジで固定されている)。 | ||
+ | - 裏のUSBコネクタの左にJ801のUART用の4pinコネクタのパターン(2mmピッチ)がある。~ | ||
+ | ここに4pinヘッダーをハンダ付けする。Vccは+3.3Vになっている。~ | ||
+ | #ref(header.png,,50%) | ||
+ | - Vccを除く3つのpinとPCを接続する。~ | ||
+ | |DSO5102P側&br;(J801)|PC側 |h | ||
+ | |Vcc |n.c. | | ||
+ | |GND |GND | | ||
+ | |Tx |Rx | | ||
+ | |Rx |Tx | | ||
+ | USB-TTL Converter(3.3V LVTTL)等を使用してPCと接続する。~ | ||
+ | - PuTTYとかのシリアルコンソールアプリでポート設定をする。~ | ||
+ | ボーレート:115200 | ||
+ | データ:8 | ||
+ | パリティ:なし | ||
+ | ストップ:1 | ||
+ | ハードウェアフロー:なし | ||
+ | - DSO5102Pの電源をONする。~ | ||
+ | これで,DSO5102Pがブートするとシリアルコンソールに&ref(boot.log,,ブートログ);が表示される。~ | ||
+ | returnキーを1回押すと以下のようなbashのプロンプトが表示されれば,接続は出来ている。~ | ||
+ | [ root@Hantek ~]# | ||
+ | |||
+ | ** Bluetoothで接続できるようにする [#l2ef9a63] | ||
+ | 上記のようにDSO5102PのUARTでPCと接続できるが,毎回ネジを外してケーブルを接続しないといけないので凄くめんどくさい。~ | ||
+ | そこで,Bluetooth-UARTコンバーターを使って,PCとワイヤレスで通信出来るようにしてみる。 | ||
+ | |||
+ | Bluetooth-UARTコンバーターとしては,以下のようなものがあった。 | ||
+ | - [[秋月電子通商のAE-RN-42>https://akizukidenshi.com/catalog/g/gK-07378/]]~ | ||
+ | 技適取得済。マスター/スレーブ対応。2400円。 | ||
+ | - [[AmazonのHC-06>https://www.amazon.co.jp/gp/product/B018ECQV44/ref=ppx_yo_dt_b_asin_title_o00_s00?ie=UTF8&psc=1]]~ | ||
+ | 技適無し。スレーブ接続のみ。750円。~ | ||
+ | |||
+ | 安いHC-06((技適を取得していないので使用は限定される。))を使ってみる。~ | ||
+ | HC-06は,スレーブとしてしか使用できない。まあ,PCと通信するだけなので問題ない。 | ||
+ | - HC-06の設定~ | ||
+ | HC-06のUARTのボーレートはデフォルトの9600baudなので,115200baudに変更する。~ | ||
+ | このためDSO5102Pにセットする前に,PCを使ってHC-06の設定をする。~ | ||
+ | PC --(USB)-- USB-TTLコンバーター --(TTL)-- HC-06 | ||
+ | のようにしてPuTTYを使ってHC-06と接続する。HC-06はペアリングがされてない場合は,UART側は常にATコマンド待ちになっているようだ。 | ||
+ | AT | ||
+ | OK | ||
+ | となれば,PCとHC-06との通信は出来ている。懐かしのATコマンド。~ | ||
+ | ~ | ||
+ | HC-06はスレーブでしか使えないので,以下のATコマンドしかない。 | ||
+ | |コマンド |内容 |h | ||
+ | |AT |接続の確認 | | ||
+ | |AT+NAME |名前の変更 | | ||
+ | |AT+BAUD |ボーレートの変更| | ||
+ | |^|1=1200bps | | ||
+ | |^|2=2400bps | | ||
+ | |^|3=4800bps | | ||
+ | |^|4=9600bps(Default) | | ||
+ | |^|5=19200bps | | ||
+ | |^|6=38400bps | | ||
+ | |^|7=57600bps | | ||
+ | |^|8=115200bps | | ||
+ | |AT+PIN |PINコードの変更 | | ||
+ | |AT+VERSION|バージョン表示 | | ||
+ | 以下のようにして設定する。~ | ||
+ | コマンドは1行を1秒以内で入れないと受け付けない。なので手入力ではなくコピペして入れた。 | ||
+ | AT+VERSION | ||
+ | OKlinvorV1.8 | ||
+ | Bluetoothの名前を設定する。 | ||
+ | AT+NAMEDSO5102P | ||
+ | OKsetname | ||
+ | UART側のボーレートを115200bpsに設定する。 | ||
+ | AT+BAUD8 | ||
+ | OK115200 | ||
+ | PINのデフォルトは,1234のようだ。~ | ||
+ | - DSO5102PにHC-06を取り付ける~ | ||
+ | DSO5102PのシリアルポートとHC-06を以下のように接続する。 | ||
+ | |DSO5102P側&br;(J801)|HC-06側|h | ||
+ | |VCC |VCC | | ||
+ | |GND |GND | | ||
+ | |RX |TXD | | ||
+ | |TX |RXD | | ||
+ | 適当な場所に,両面テープなんかで貼り付けて固定する。~ | ||
+ | - PCと接続する~ | ||
+ | PCのBluetoothデバイスからDSO5102Pが見えるので,ペアリングする。PINは1234。~ | ||
+ | WindowsではBluetooth接続の仮想COMポート(Serial Port Profile)としてアクセスできる。PuTTYとかでその仮想COMポートで接続すれば,ケーブルで接続したのと同様に通信出来る。 | ||
+ | PC --(bluetooth)-- HC-06 --(TTL)-- DSO5102P | ||
+ | |||
+ | これで,必要な時にワイヤレスでDSO5102Pのシリアルコンソールに接続できるので,便利になった。 |